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発声練習のトピックは、改めて身体を使うこと意識して呼吸し歌うこと。
ブレスから、意識してお腹を使って入れ、歌い出だしでも、その入れた力を保持することで、歌い続けること。
身体が使えれば、喉を締めずに歌えるだろう。そのことが、広い響き、締まらない落ち着いた声の響きにつながる。

喉が締まるのは、喉、特に舌根や軟口蓋に力を入れているからである。
端的にいえば、喉を詰めることで、少ない呼気で声を出しやすいから、である。

この辺りは、意外と体を使っているようで、顎や首筋、胸、などに力を入れていることが多いものである。
声の響きに集中するあまり、息を吐くことを忘れてしまうことも、絞めた発声につながると思う。

信時潔の「沙羅」から「鴉」「行々子」「占ふと」「ゆめ」4曲を練習した。
これが完成すれば、全8曲通したことになる。

細かいことは省かせてもらうが、母音アは、なるべく口を縦に使わないように。彼女の場合は横開きが良いと思った。
どうも、縦に開ける癖があり、それが悪い方で喉がスカスカになる方向の発声になっているし、声の通りが悪くなる。
特に中低音は、すかすかし易いと思う。

昔から良く発声は口を縦に開けなさい、と言われるが、その場合は、もっと浅い喉声でキンキンしたカタカナ外国語で歌うような声を
直すために言われたのだと思う。

口を横に開けて良いのは、彼女の場合のように、中低音で喉が開きすぎてスカスカするのを直すのに良いことと、軟口蓋が自然に上がり易いこと。
そのため、結果的に中低音の声がピッチが良くなり、結果的に声の通りが良くなることにある。

逆に喉が嫌でも締まり易い高音では、積極的に口を縦に開けることで、喉が上がらないポジションを掴みやすい。
音域と声の出方に応じて、調整すると良いと思う。

どの曲もテンポを確認した。行々子(よしきり)は、指示より少し遅め、というか広々したおおらかな感じがあった方が良いだろう。

最後にシューマンのOP39のLieder Kleisを練習。5曲目のMondenachtから。前回音程がはまらなかった、2点Fisが綺麗に決まるようになっていた。
細くてきれいな声で歌えている。そして1曲目のIn der fremdeは、もう少しメゾ的な太い中低音の声がほしくなる。また、声の強さももう少し。