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伴奏合わせのレッスンとなった。
初めての伴奏者、ということもあり心配もあったが、何とかなりそうで安心した。

声馴らしに、声域の低い歌曲から始めた。
ラヴェルのVocalise etudeは、伴奏のリズム感と音色で歌手に譜読みを分かりやすくする点を指示した。
ハバネラのリズムであるが、幻想的な音楽をイメージしないで直截に単純に弾く事である。(最終的には良いと思う)
音色もしっかり明るく弾いたほうが、歌手には音が取り易いと思う。

歌としては、単純なスペインの民謡風なので、クラシックとは訳が違うが、その特徴的な旋法にはまることが出来れば、むしろ歌いやすいくらいと思うのだが。
この曲はキーを一音上げても良いかもしれない。

後はフォーレの「閉じられた庭」5曲目までざっと練習をした。
通して、丁寧に歌われており、伴奏との合わせを積み重ねれば、サロンなどでのレパートリーとしては、なかなか重みのある存在になる可能性があるだろう。
いぶし銀の声の美しさがある、と思った。

アリアはベッリーニの「夢遊病の女」からCome per sereno
伴奏が初めてということもあったが、レシタティーヴォからアリア、カデンツへという流れやメリハリがもう一歩で、メリハリが弱い印象でった。
ピアノの音色ももっとはっきりしっかり出した方が良いのではないか?

それと声が温まっていないせいもあるが、高音が少し硬い印象。
大体そういう時は、ブレスが上に入らずに、喉でしっかり出してしまう感じになるのだろうか。

モーツアルトの「後宮…」のアリアMartern aller artenの方が、ピアノとのアンサンブルは良い感じ。
リズム感、乗りは良かったし彼女の声も調子が大分良くなっていた。
後はもっとこのモーツアルトの面白さをはっきり出そうという表現意欲を前に出せると、もっと面白くなりそうである。