YI

今日は発声練習も一通り、特に上向形を主体にして、低音~中低音の声を開発した。
喉で力む傾向があるのと、上が開いていない声なので、低音が通り難い声である。
上というのは、単に鼻腔の通りみたいな感じである。
ハミングから下顎を使わない母音の練習などを主体にした。

JaJaJaとかMinMinMinなど、下顎で発声せずに、声の響きが頭あるいは鼻腔に入るように発声練習。
また、顎を出すと喉で力むので、顎をよく引くように姿勢を気をつけることが大切である。

しかし、2点Fくらいから上の声は、発声を覚えればかなり出そうな喉である。典型的なソプラノタイプであろう。
長く続ければ良いだろう、と思う。

今日はシューベルトのアヴェ・マリアだけを練習した。
発表会に出たい、という彼女の意欲と、大好きなこの曲をきちんと仕上げたい、という気持ちを買って、これを1曲だけ、残る少ない時間で練習してもらって発表会に出てもらいたいと思った。

今の彼女であれば、発声の細かいことよりも、歌詞をきちんと読めること、そして発音する意識を高めるだけで、声は出てくるだろうし、その出てきた声のレベルを先ずは目標にしたいと考えた。
勿論、その先にはもっと良い声、もっと通る響き、美しい声があるわけだが、最初から全てを考えるのは無理だ。
それよりも、声を出す力の源をはっきりさせておく方が良いであろう。

今はドイツ語に馴れていないが、やはり読みは辞書の発音記号から理解して、子音、そして母音の区別から始まって、
最低限、単語単位の違いを発音の中で表現出来るようにまではなっておいて欲しい。
あるいはDer des dem die dasなどなど、助詞と単語のセットを掴んでおくこと、など。

それでも難しかったら、とにかく読んで読んで読みまくって、暗記出来るくらいに読んでおくことである。
歌う練習しなくて良いから読んでおいて欲しい。

そして暗譜を早くしておいて欲しい。
そうすれば、少しでも声のことを発展させられるからである。
時間はないが、やれるだけのことはやってみよう。