AY

発声はIで始めました。次にYaで低音から5度のスケール上向形で1点Cから始めました。
この声の出だしの低音が生っぽい響きだったので、低音から軟口蓋を上げる発声を促したのが、良いきっかけになったと思いました。
そのあと、母音Aで上向形5度の発声をすると、2点Cからのチェンジ後の声も喉が上がらず、きれいな響きになりました。

曲は、イギリスのRoger quilterの歌曲、It was a lover and his lassを練習しました。
民謡風でかつスコットランド風のメロディで、歌って楽しい曲です。
その楽しさを表現するのか、喉が高くなり気味で、喉の負担がちょっと気になりました。

本人からの質問で良かったのは、歌詞に出てくるコンマの扱い。
フレーズ的には4小節あるけれども、コンマは活かした歌い方のほうが良いと思いました。
擬音を楽しげに歌っているところもあり、泥臭さ、民謡風な歌い方という意味でも、言葉が立っている方が好ましいでしょう。

後は、イタリア古典歌曲の全音版の2巻からO leggiadri occhi belliを練習。
シンプルなメロディですが、普通のドレミファではなく旋法性が強いメロディなので、ちょっとした音程を間違えないように注意が要ります。

全体に綺麗に歌えていて、ピッチと声が正確に歌えて、とても綺麗だと思いました。
このあたりの曲は向いていると思います。