#38229
shin yamanaka
キーマスター

初めまして。 これは、ひとえに声帯の使い方です。 楽器にたとえて書きますが、例えば弦楽器なら、高音を出そうとするほどに、弦を細い弦に移動するでしょう。あるいは太い弦なら、高音ほどフレット(弦を指で押さえる場所)を高く(弓に近く)するでしょう。 声も同じ原理です。 弦を変える(細くする)方が楽に高い声が出ますが、インパクトのある高音になりません。 弦を細い弦に変える、ということの声の判り易い例は、ファルセット(裏声)で出すことです。この出し方を覚えると、取りあえず高い音域の声は楽に出せますが、そのままではしっかりした高音の響きになりません。 このことを具体的につかむには、ハミングをやってどれだけ高音まで出せるか?ということを検証してみるのが良いでしょう。 なるべく喉の力を抜いて、鼻先だけで小さなハミングで低音から少しずつ昇って高音に到達してみてください。 この方法で出ない場合は、いきなり2点E(5線譜の一番上のミ)くらいからいきなり出して昇ってください。 小さな響きでも音程良く出せて、少なくとも2点Gまででも喉が楽に出せれば成功です。 このハミングから母音に換えてみて同じように出せればまずはファルセットの成功でしょう。 ただ、このファルセットのままでは、通る響きになり難いので、次のような練習をしてみてください。 この場合のハミングの響きとしては、すかすかした響きではなく、目の詰まった響き、芯のある良くなる響きのハミングです。もう一つの決めては「音程」です。 この2つの要素を満たす響きが、ハミングで出せれば、母音でも見事な頭声になるということです。 高音を出すということは、上記のように、声帯という弦楽器で言う弦をいかに操るか?ということなのです。 声による歌は、一息で出すフレーズな訳です。 低音から昇るフレーズの場合、低音の太い声のまま上がろうとするために、細い弦への変換が難しくなるわけです。 低音から昇るフレーズでのコツは、この低音の声をしっかり出し過ぎないようにしてでおくことによって、高音に行った時に使うべき筋肉の余裕を持たせておく、というイメージも大切です。 ちょっと文章だと判り難いですが、以上のことが、高音発声におけるコツとして使えると思います。 判らない点は、またご質問ください。