SE

久しぶりでしたね。1年ぶりくらいでしょうか・・・
発声練習に少し時間をかけました。
彼の良い所は、無理に大きな声で叫ばない発声をすることです。
最初は本当に軽く始まりますが、じっくりと出して行くと徐々に声が出て来ます。
良い傾向だと思います。

VerdiのNon t’accostare all’urna

声質については、この曲の本来としては細い印象がありましたが、彼本来の持ち味と考えれば良いと思いましたし、
無理をせず少しずつ声が育てば良いのだと思います。
今はむしろ、歌い廻しを覚えるべきでしょう。
複付点4分音符と16分音符の組み合わせによる、ヴェルディ独特の調子です。

複付点をしっかり伸ばして、16分音符を鋭く跳ねるように歌い上げること。
これに尽きます。
これは16分音符の跳ねよりも、複付点4分音符をしっかり伸ばす方が難しいでしょう。
今後も練習を続けて、確実に出来るまで頑張って完成させて下さい。

後は、ところどころ短い音符の音程があいまいだったり、修飾音符の扱いが間違っていたりした点を直しました。
ただ、気に入って歌っているハートが感じられるのが、一番良いことだと思いました。

MM

発声練習は、本当に発声の対処が確実になり、良い声が聞こえてきます。
落ち着いてじっくりやるからでしょう。
実際の歌唱でも、テンポやイメージにとらわれないで、自分の声の能力に合わせた音楽作りが必要なのでないか、と考えさせられました。

Donaudy
Freschi luoghi prati aulenti

声を出し過ぎないで、コンパクトにまとめるようにというイメージを大切にしてもらいました。
彼女の思い以上に、チェンジ以降の高音区では、喉を押した歌い方になり勝ちだと思います。
もう一つは、いわゆるApertotな発声になることが、喉の耐性を低くしている原因と思います。
また、同じApertoでも、細く高くは入れれば良いのが、太く当ってしまうことも、喉の耐性を落とす大きな原因でしょう。

見ていると2つくらい原因があります。
ブレスの準備が足りないためにフレーズの入りで響きが落ちて、結果的に声のチェンジが出来ない歌い方になること。
実際的に声のチェンジが遅く、2点FisでもApertoに歌ってしまうし、喉を押して無理に出していること。
この2つでしょう。

ドナウディの歌曲は、それでもじっくり対処して、良いレベルまで行きましたが、疲れたせいもあってか、次のVivaldiの
Un certo non so cheでは、最後のページで危なくなっていました。

声が出来るまでは、Agitatoなtempoは避けて、落ち着いてゆっくり歌うべきでしょう。
それは喉の準備、ブレスを含めた、発声の確立があるからです。

発声で確認しましたが、ブレスの重心が低すぎていないか?と言う点、良く観察して確認することも大事です。
そしてフレーズの入りでピッチを高めにやんわりと入ることも、意識して練習されて下さい。