今回は、またぐっと趣向を変えまして、わが青春時代の懐かしのアリア。
といっても、これはオペラではなく、オペレッタ。
ムッシュー・ボーケールというドビュッシーのペレアス初演指揮者にして、作曲家である、アンドレ・メッサジェの作によるオペレッタのアリエッタです。
フランスから帰ったばかりの頃、就いていた先生の勧めで、その頃日仏学院の院長をしていたミシェル・ワッセルマン先生の前で歌ったら、大受に受けまして、先生演出で日仏学院
メッサジェのオペレッタのアリアやデュエットばかりを集めて一幕物ににしたヴァリエテをやったのでした。
慣れない演出ものでしたが、必死でやったのが良い思い出でした。
終わった後の打ち上げ、気付いたらみんな食べたり飲んだ入りしていて、乾杯とか祝辞とか面倒くさいものがないところが、フランス的で良いなと思ったのが思い出です。
その後、これは当時芸大に招請されていた、ピュイグロジェ先生のご尽力でフランスから台本を取り寄せて、日本語訳にして
粗っぽかったですが、東京室内歌劇場の小さな演目に載らせてもらいました。
大した声の技巧を争うような曲はないのですが、なんとも懐かしいような潤んだような感じの曲、粋な曲が多くて、楽しいオペレッタです。
ムッシュー・ボーケール
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