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年末のあいさつをしたのだけど、忘れていた最近の事を一つアップしておく。
23日の天皇誕生日に、葛飾柴又に同好の士と共に行って来た。
風があったけど、小春日和の真っ青な空で、久しぶりの休日を満喫できて、楽しかった。
寅さんの「男はつらいよ」は、飽きずに何度でも聴くなじみの音楽、いや乳児のよだれかけみたいなものだろう。それがあると安心して寝られる・・みたいなもの。
見ていると安心してストーリーに埋没出来て、笑ったり泣いたりして肩が凝らずに楽しめる。
一回だけ見た、とあるシーンがとても印象的でもう一回見たいのだが、第何作目か忘れてしまった。
それは、寅さんが仕事先のどこか遠い田舎の駅前の公衆電話から柴又のおいちゃんの家に電話をかけるシーンがあった。
それは、良くあるパターンなのだけど、なぜかこのシーンだけは、孤独感が染みいるようで、とても他人ごとには思えなかったのだった・・・・ピンク電話から柴又の自宅に電話をかけると、そこには珍しく全員が集まっている・・・おいちゃん、おばちゃん。そしてさくらにひろしにたこ社長。。みんなが「おい寅!元気か~?早く帰っておいでよ~!!」なんて叫んでる。
寅さんが柴又のおいちゃんの家に電話をかけるシーンはいくらでもあるのだが、このように家族とご近所さん総出で、というケースは初めてだと思う。
第40作以降の渥美清晩年の作品だった、と覚えているので、多分渥美さんが体調崩されていることが判って、
シリーズを終息する方向に向けた演出ないか?という気がした。あるいは山田監督の思い入れかもしれない。
このシーンを見た時に、ぐっと来てしまった。
それは、自分の中にある家族。子供の頃家にたくさんいた世界一優しかった家族の存在を思い出したからである。
じぶんにとって電話をかける向こうは、実はあの世であり、死んだ父母と祖父母、伯父さんがいるのだ。
お~い、しんちゃん元気でやってるか~?早く戻ってこい・・・
一体あの世とこの世はどこで別れているのだろう?
そんな気持ちにさせられる、映画の1シーンだった。