私が歌うコンサート。今年最後です。
毎回フランス歌曲で、難しい・ムジカシー・ムジカCと呼ばれる所以です。
フランス歌曲が難しいのではなく、私が歌う歌が難しいのでしょう。
私が歌う「心の動き」と題した歌曲集の中のプーランク作曲による「マズルカ」ですが、この歌曲集自体は、1949年作で、数名の作曲家が集まって作られた歌集です。
ショパンの没後100年を記念したものだそうですが、詩はルイズ・ドゥ・ヴィルモランによっています。
ルイズ・ドゥ・ヴィルモランといえば、プーランクがいくつか曲を付けています。
まとまったもので云えば、女声用のFiancaille pour rireという歌曲集が有名ですね。
どうも、女性的な詩ですが、いかにも1930年代を想起させる、少しフェミニズムと
俗っぽさが入り混じったような、雰囲気のポエムが多いです。
この歌曲集、アメリカ人バス歌手に依頼されて作られたようで、全編、へ音記号の曲ばかりです。
私が歌う3曲とも、音域は低いですが、中でもプーランクの「マズルカ」はあからさまにバス用で、
少々歌うのに難儀します。
しかし、私のような廃バリトンも、50も半ばを過ぎると低音が出るらしく、以前歌った時に比べると、声が響くようになりました。
これは見物、いや、聴き物でしょう!
「マズルカ」は3拍子で、ちょっとロシア民謡風なメランコリーでありながら、プーランクらしい優雅で都会的な雰囲気の曲です。
さすがに、プーランク!ミーハーっぽさを忘れていません。
プーランクの面目躍如ですね。
あとは、大曲は、デュパルクの「フィディレ」でしょう。これは、オケ伴でもやるくらいのスケールの大きい曲で、オペラアリアを思わせます。
モラーヌ師は、ブレスの長さを誇って歌ってますが、私にはとても真似出来ません。ただ、その分、モラーヌより声は重いかもしれません。
あとは、アーンの作ったEtude Latineという歌曲集。
これは珍しく合唱付きです。
ぜひお越しください。
今年最後のコンサート
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