皆さん!明けましておめでとうございます。
今年も新年早々、発声オタクに徹したいと思います。笑
しかし、呼吸法は説明が難しいですね。
自分の方法を述べるのが一番明快だと思います。
私の場合は、下腹部へその下から股にかけてを少しへこます、あるいは締めるようにして息を吸う(ブレスをする)と、
横隔膜が拡がるように実感されます。
この場合、呼気(声)はどこで支えているか?といえば、横隔膜より下の部分になります。
斜腹筋でもあるし、背筋でもあります。
ブレスにも2種類ありまして、これらの筋群を伸ばす実感のあるブレスと、すでに横隔膜は開いた状態で、ほんの少しだけ斜腹筋を使うだけのブレスです。
前者が余裕のあるブレスで、後者が瞬時のブレスです。
この後者の方法は、もっと早くなると、フレーズの終わりを意識して強くアタックするだけでも、そのほんのわずかな反動で息が入るようになるでしょう。
カミーユ・モラーヌ先生によく言われましたが、ブレスではなくコンマを入れるように、ということ。
これは、休符が書いてなくても、文節とか文法上の切れ目がある所では、切れ目を入れるように歌うことです。
しかし、この時、切れ目の寸前でほんの少しだけ声のアタックを強くすると、その後の切れ目で、微妙に息が入るものなのです。
このようにすれば、カンニングブレスが、それと判らずに出来るようになるでしょう。
ところで私は、生徒に教えるときには、この通り、ここをこうしてこう動かしてということは、あまり強く言わないようにしています。
なぜなら、人によって身体感覚が微妙に違っていて、形にはめて良い人と、悪い人の区別がとても難しいからなのです。
しかし、レッスンに来て問題がある場合、そのほとんどの人が「腹を膨らましてはいけない」「腹をへこましてはいけない」という具合に
「~~をしてはいけない」と言うわけです。
このように「~~をしてはいけない」とか「~~しなければいけない」という教授法の問題点は、アマチュアのように、年齢も、プロフィルもさまざまなタイプの人には
即応出来ないことにあるのではないでしょうか?
ここで問題なのは「~をしてはいけない」という意味がその人にきちんと伝わっていないこと、だと思います。
もし正確に伝わっていれば、その人の呼吸法、発声法に問題が出てこないわけですから。
形さえ間違っておらずに発声に問題が出ないのであれば、これほど簡単なことはないのです。
またこのような場合の人は、以下のようにもう一度考え直してみてほしいです。
《「~をしてはいけない」けれども、現実問題として自分は上手く出来ない・・ならば、敢えて「~してはいけない」ことをやってみよう!》
そこから、新しい展開が開けてくると思います。