レッスンノートにも書いたのですが、こちらにも同じ内容で書いておきます。

それはブレス時のイメージです。

例えばへそが口になって、その口から息を吸うように入れることで、胸が膨らんでいくイメージ。
へそから息を吸おうとイメージする場合、下腹部が前にだら~んと出っぱらないと思います。

むしろ少し引き締まると思います。
その状態からすぐに声を出そうとする場合に、自然に横隔膜が拡がる(はず)ということになる。

もしこの状態の時に、あえて胃のあたりを引っ込めてしまいますと、それだけで喉が上がってしまう感じがすると思います。

喉が上がると喉が締まって、息が使えない発声になると思います。

吸った息が更に上に登りたがっている状態が、ブレスし終わった状態として、
声帯は弁であり、弁をほんの少しだけ開くと自然に声が出る、というイメージも大切です。

これを風船に例えれば、空気を入れる口(声帯)を上に向けて指でつまんでいる状態ですね。
指を少しだけゆるめると、外に出たがっている空気と指でつまんでいる空気取り入れ口のゴムとが薄く振動して、び~っと音がするが、これが発声した状態となるわけです。

ただ、風船の下半分を少し手でギュッと握るように持たないと、中の空気は上に昇り難い、とイメージしてください。
これが出来ていないと、出て行く空気に勢いがつかないのも、お解りと思います。

丹田をしっかり締めておいて、息を入れるということで、実は声帯がしっかり閉じるのだと思います。
例えば重いものを持つ時に、どうするでしょう?
声帯が閉じていないと、腰に力が入らないでしょう。

逆に言えば、丹田に力を入れてないと、声帯が閉じないから、息をためて力を使えないはず。
声楽の身体使いは、イコール重いものを持つ回路、といっても過言ではないのです。

それから、このブレスがきちんと出来れば、声を出す際にはおなかの状態をどうこう意識する必要はないと思います。声を出しさえすれば、必要なだけ息が使えますから。

ただし、何度も書きますが、丹田をしっかりさせて、横隔膜の開きを支えていられれば、という条件付きです。