今日は体験レッスン。
大学の合唱団のベース担当。
とはいえ、テノールも出来そうなハイバリトンの喉。
テノールのアリアも歌えるようになりたい、とのことで、高音の発声を少し見た。
その前に下降形で発声を始めたが、チェンジ前の発声はとても良いフォームが出来ていた。
響きを落とさないで、高く前に響かせるポジションをものにしていた。
彼の声楽歴からすると、非常に短期間で良い発声を手にしたことになる。
ピッチは良い声だが、ベースにしてはポジションが高いので、すこし胸を意識してもらうことと、下顎をもっと良く降ろすことを教えた。
それから、フレーズを歌うイメージとして、音高に従って縦にイメージしないで、フラットに前に進むようにイメージしてもらうこと。
あとは、チェンジをまたぐ練習でハミングでの練習。
1点Eがチェンジポイントなので、その前辺りから声の方向を意識すると、高音を出し易い。
ただ、ハミングでやっても喉が素早く上がってしまうため、1点Gが限界であった。
この点は母音の方がやりやすそうである。
曲はプッチーニのグロリアのベースパートのある部分。
やはり声質である。どっしりと構えて歌うこと。
高音は喉奥を拡げるように下顎を降ろすことで、喉の上がらない良い意味で太い響きを。
フォーレの「レクイエム」Libera me
これも声質。
フレーズの終わりで、息を吐き切れるように、喉奥を拡げるように処理すること。
などなど、3年でこれだけの発声を得られるのは珍しいと思う。
今後が楽しみな逸材ではないだろうか。