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シューマンのミルテ詩集から、「くるみの木」「献呈」「蓮の花」3曲をさらいました。
その前に、発声練習をしましたが、今回のトピックはハミングでした。
今回のドイツリートの場合は、高音の鋭い声質は、音楽の表現としてもドイツ語の語感としても
要求されていないし、かえって良くないと思いました。
それで、Legatoの延長線で、フレーズ内の高音をむしろ引くようにフレーズすることで、彼女の高音の
胸声傾向を軽減するように、練習しました。
この歌い方、フレージングの方法の延長線上に、声をファルセットに返すように使う方法も出て来ます。
しかし、彼女の希望では、なるべく声帯閉じたメタリックな鋭い高音が希望、という話から
口を開けたハミングで、中低音から芯のある声で2点F~Gくらいの高音域まで、音程をはめた状態で
音質を変えずに昇って行く練習をしました。
例えば、ドレミファソ、でもドミソでも良いですが、このように芯を持たせて上向形で昇って行くと、
最初の太い声のまま高音には入れません。
入れたとしても、音程が♭になるでしょう。
ある程度チェンジが必要なのですが、そのやり方として、最後の高音の響きだけ、例えば、ドレミファソならソだけ
を鼻腔に入れるようにフレージングの途中で発声の方向を少し変えてやるわけです。
そのことで、ファルセットになってはいけません。
あくまで声に芯があるままで、音程がいかに上手くはまるか、というところが訓練の要になります。
今日は、かなり上手く出来るようになりました。
これが出来たら、ハミングから普通の母音に変換してみるわけです。
ハミングが上手く出来れば、必ず母音でも上手く出来るようになるでしょう。