OM

林光「4つの夕暮れの唄」4番から。

伴奏の拍節のあり方。四分音符が短いこと。
歌は3連符の扱いが緩いこと。
自身が、当然のこと、という意識で歌うのではなく、どう聞かせるのか?という明快な視点を持って演奏することです。
楽譜、音符の形、リズムから感じられるものは、どんなイメージを表現していて、実際に聞いている人
が、それを明快に感じられるように演奏すること。

そのため歌詞の持つイメージについて学びました。
ただ、私が思うイメージが絶対なのではなく、詩を良く読んで、作者が何に感動しているのか?
を自分のイマジネーションでくみ取ってください。

ドビュッシー「夢」
何となくはきれいに歌えていて、この曲の夢のような雰囲気を出せています。
メロディの語り口によるリズム感が伴奏音楽と綺麗に合わないことが、この曲の美を挫折させてしまう印象。
発音を含めた音符を正確に歌うリズム感養成の必要を感じました。
このためには、歌う前にフランス語の歌詞を、テンポ通りのリズムで読む練習から始めるべきでしょう。

それがしっかり出来ている条件の下でこそ、Espressivoに歌う可能性が出る、と言っても過言ではないです。

モーツアルトの「魔笛」から夜の女王のアリア。
これは、リズミカルに得意な超高音を活かして、この曲の良さを引き出せています。
超高音の声も、良く張った発声で、意外なほどに喉の強さを感じさせます。
ただ、そのためか、ブレスの間合いなどに失敗すると、超高音のフレーズのリズム感に狂いが生じます。これが、非常に目立って損です。

フレーズの入りが重くなりすぎていないか?フレーズの長さを無理して、ブレスに無理がないか?
もう一度、良く点検して、最高音のフレーズのリズム感で遅くなったり狂いが出ないように、注意してみてください。

最後にモーツアルトのコンサートアリア Zeffiretti lusinghieri
この曲はどこといって粗が目立たないですが、やはりリズム感の正確さは、まだ開発途上だと思います。
それから、中低音の声質は、これも開発途上と思います。
良い音程と響きは良く出せていますが、声質の練りが足りないです。
特に中低音の声は、鼻腔の響きを良く確立してください。

これは、昨日のNMさんがやったように、下あごを下ろしておいて、声の出し始めで下あごを動かさないで、舌を良く動かしてJajajaで発声する練習が効果的だと思います。もちろん、同じことを歌詞を歌うことでも応用出来れば、これも良い練習になるでしょう。