このところ動画サイトで、古い時代のキリスト教音楽や、ブルガリアのフィリップ・クーテフの合唱など聞いて思ったことをつらつらと・・。
単なる空想ですが、ヨーロッパのキリスト教音楽は、中世以前までは想像以上にアジア的な要素が色濃く残っていたのですが、ある時期から、急速にそれが消滅して、ルネサンスで一気に今の欧州色、みたいなものが開花した。。と。いわばルネサンスでオクシデンタル化が確立した、と。
その直前で揺れ動いていた作曲家こそ、このギヨーム・ドゥ・マショー
有名なノートルダム・ミサが、演奏の仕方、歌唱法でこれほど違うものになるとは。
修飾音符の付け方が、ほとんどこぶしですね。これはユダヤ教のトーラやイスラムのコーランの歌に近いです。
これ以外にも、アンサンブル・オルガヌムは多数の動画を上げていますね。
他にフランスの祖先のガリア人の聖歌なども、録音がありました。
東西の音楽の架け橋になるようなものがあるとすれば、このヨーロッパの古楽研究の中にこそあるのではないか?
もう一つはマショーのマドリガル。これはフランス語ですが、古いフランス語で今と読み方がかなり違います。
http://www.youtube.com/watch?v=9ti59NdbG1c&list=PLs9Ak2j-dD30DiuNpjWwTQRkS_o2FotZU&feature=share&index=83
当時のパリ市民の間には、こういうサウンドが流れていたのでしょうか?
最後がフィリップ・クーテフの編曲したブルガリアン・コーラス。まったくこの人の仕事は素晴らしいし、この歌手たちの素晴らしさにいつも感動しています。
日本ではどうして民謡とクラシックがクロスオーバーしなかったのか?と思います。
この曲を聞くと、3月に死んだ兄のことを思います。
生前はいろいろなことがありましたが、あの世に行ったらせめて苦行から解放されてほしい。
苦しそうな死に顔だったので、余計にそう思うのです。
亡き兄にささげます。