AS
プーランクの「月並みな話」を全曲通しました。
1曲目は、登場人物の使い分けは良かったですが、音符を細かく打って3拍子にする歌い方はおかしいです。歌はレガートに歌うこと。
リズムを感じることと、音符をその通り表現することは意味が違います。
それから、歩くことの表現と、軍隊的に行進することとは違うでしょう。
2曲目「ホテル」は、良く歌えています。
声を張るところは、もう少し出してください。
3曲目「ワロニーの沼地」は良く歌えています。メロディの爽やかさ、気持ちよさ、という点を良く感じて歌ってください。
4曲目の「パリへの旅」これも良く表現出来ています。
基本的にイタい人になって歌ってください。
5曲目良く歌えています。冒頭のPの声は、もう少し喉が上がらないフォームを研究してください。
声を張るところは良いと思います。
最後の節に移る直前、Et le voiciは、Ritしたほうが良いです。
MC
トゥーランドット「氷のような姫君の心も」歌い始めは、抑揚がなかったですが、2回目以降メキメキと譜面指示に従った、ドラマティックな歌に変貌しました。
低音発声で時に見せる、ビブラートが少し気になりますが、低音も良く出ています。
彼女は発声が分かっているので、フレーズも声という楽器を活かした歌い方は教えなくても出来る人です。
この曲の場合、基本的な強弱記号のPの歌い方、意味を分かっておけば、後は自然にドラマティックな展開が可能です。
Pの歌い方は、もちろん声量ですが、感情を押し殺す、という意識を想い出してみると良いでしょう。
「椿姫」Addio del passato
こちらも、大変良く歌えていますが、イタリア語の読みを良く練習しました。
ところどころ発音が間違っていたこともありますが、レガートに歌うあまり発音が不明瞭になることもあります。
レガートに歌うことと、発音が不明瞭でも良いということは一致しないです。
まず歌詞をよく読んで、明快に発音できることを目標にしてください。
そのことが、特に中低音の発声に関係してくるでしょう。
5線の中の発声は、特に発音時に口を横開きにして高い響きを意識するよりも、縦に開けて少し中に入った響きも意識して出来るようになってください。
その声の表現は、シリアスな暗い感情を表現することに役立つでしょう。
また、全体にドラマティックな声にも役立ちます。
高音へのチェンジのことにも関係するからです。
ST
発声練習の声は、理解力と実行力においてほぼ満点の出来です。
強いて言えば、換声点近辺で、微妙に♭になりますが想定内であり、声質も無理なつまり具合は出ていません。
しかし、実際の曲になるとそのつまりが拡大すること、が課題と思います。
日本歌曲の「叱られて」から練習しました。
音域としては、換声点をまたぐ声域ではないので、その点の難易度は低いですが、まだ声量を増そうとした発声の場合、
本当に微妙ですが、喉のつまりを感じます。
具体的には、微妙に♭になりビブラートが付かないため、声が真っ直ぐです。
原因は、まだ声の響きに意識が傾くこと。
声の出だしで息が流れて行く意識を、持ってください。
このきっかけ、として子音の発音を意識することが有効な対策になります。
2曲目の「浜辺の唄」は、やはり換声点近辺を歌う中間部の声で「つまり」が出ます。
これも「叱られて」と同じ対処だと思います。
この場合、歌詞発音にもよりますが、口を開けたほうが息が流れやすければ、開けてください。
その当たりを調整すること、歌いながら柔軟に対処できるかどうか?
マゼッタのワルツは、大分進歩しました。
後は、修飾音符の扱いに慣れてください。
多分、リズム的な理解、実行力なんだと思います。
習うより慣れろ、です。
出だしのQuandoの子音から母音へというところで、息を上手く流せれば、フレーズですから後は上手く行くでしょう。
すべてのフレーズの入りで、この点をもう一度検証してください。