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久しぶりにモーツアルトのコンサートアリア、を練習しました。
高音のメリスマはテンポが速いと滑る傾向が残っています。
これが重要ですが換声点から上の声が、下に比べるとファルセット傾向が残った声で、声質の違いが感じられます。
高音区への違いは、あっても良いですが、もう少し喉の低いポジションの落ち着いた細い声になってほしいと思います。
このことが、クラシカルな声の味わいとして大きいです。
サンドリーヌ・ピヨーの歌を聴けばわかると思います。
https://youtu.be/Xi-0XYpoisU
そして、以前から温めているマノンの3幕のアリアSuis je gentille ainsi ?を練習。
最高音は、ほぼ言うことがない良い声が出せています。
むしろ、この曲の中心の演説の繰り返し部分。
楽譜をよく見て、楽譜通りの強弱を参考に、どういう調子で言葉を語っているか?
また、多くの人を前に、英雄的な気分になって、恍惚として演説をぶつ、という気分を、良くイメージして歌ってください。
ドビュッシー「砂浜」は、低音域のフレーズの歌声処理です。
低音でどうしても声を前に出そうとするため、母音発声が日本語のカタカナ発音になります。
対処法は、良くやるように下あごを動かさないで、口の奥を開けた状態で発音・発声することです。
このため母音は、やや奥に入る感じになりますが、問題ありません。
むしろ、この方が声が良いです。
ヴェルディの「エリーザよ、疲れた詩人は死ぬ」は、5点Eの響きがやや上ずり気味になりました。
換声点なので、音程を少し意識して上ずらないように、喉を下げ目に意識して口を縦に開けましょう。
後は、ヴェルディに特徴的な、跳ねるリズムをはっきり出すと良いです。
ドビュッシーCalme dans le demi jour こちらは高音発声に抑制が効いており、表現に適うものになってきました。
出来れば、もう少しフレーズ毎の表現を深めてほしいです。
イメージでしょうか。歌うときに、風景やその時間帯と匂い、空気感などを思い浮かべること。
経験を総動員して、この歌の詩を良く味わって、聴く者に教えてあげるように伝える努力を歌声で見せてください。
同じくPantomimeも良く歌えています。
こちらは、何か彼女の持つキャラクターが直截に出せている気がします。それが自然に感じる所以でしょう。
高音のメッザヴォーチェは、十分に気を付けてください。