今回、昼の部と同じく9名の出演で、運営上余裕の持てる発表会となり、少し気が楽な発表会となりました。
演奏の上でも、成長の大きかった人、長年ステージに乗っている人の躍進、など成長と成熟した演奏に接することが出来ました。
ちょっとしたことですが、特に女性陣の衣装も素敵なものが多かったことが、印象深いです。
夜のステージというのは、マチネと違い、色使いに気を使うと、豪華な印象が際立つものです。
シンプルで古典的な色が、やはりステージには似つかわしいと思わされました。
演奏の出来不出来に関しては、他人と比べずに自分の中でどうだったか?落ち着いて考えて次回につなげて行ってください。
私も良く言われましたが、自分で悪いと思っていると他人はそれほど思っていない、ということが多いものなのです。
さて、今回昼の部に続き、夜も歌わせていただきました。丸一日裏方に徹して、歌声の準備もままならない状態でしたが、。
ラヴェルの歌曲を楽しんで歌えました。以前は、喉が気になって仕方がなかったものですが、あまり気にならず、何か吹っ切れた気がしたのは昼間と同様でした。
各出演者の写真をクリックすると、その動画演奏が開きます。
各出演者の感想(イニシャル) TNA TSS NM FT OM SM EK MT
TNA 非常に良い集中で、音楽を表現していました。今回はプチーニのアリアが難しかったですが、1曲目ベッリーニのマリンこーニアそしてモーツアルト2曲目と曲を追うごとに良いテンションが生まれて、最良のアリア演奏になりました。おめでとうございました。 Back
TSS 声量が全般にアップし、歌声が安定した印象を残しました。また課題だった低音域も安定したと思います。ただ、中高音域でのビブラート(揺れ)が強いと感じましたし、換声点前後の声のつながりがもう一つです。どうしても中低音を出そうとすると、換声点のつながりに課題が出るのはしかたがありません。今後の更なる研究と発展を期待します。おめでとうございました。
Back
NM いつもの彼女らしく、曲の内容の把握と表現に意を尽くした演奏になったと思います。ベルリオーズのフランス的ロマンの持つ高雅な雰囲気が良く伝わるものでした。お見事です。発声は、どうしても声量を狙うためなのか?中音域のピッチに課題が残りました。胸声ではないが頭声ではない、という中音域の発声は、鼻腔の響きを得ることでより発展します。これからも発声を課題にして歌い続けてください。おめでとうございました。
Back
FT FTさんらしい、男らしい歌声に好感が持てる演奏になりました。ただ、現在は発声を切り換えている面があり、彼自身が迷っている面もあったかもしれません。曲を追うごとに声は響くようになり、3曲目に課題があったにもかかわらず、3曲目が一番出来が良かったです。発声は何より大事ですから、これからも課題を乗り越えて歌い続けてください。おめでとうございました。
Back
OM 長丁場の難曲ですが、見事に安定した演奏で歌いきれたと思います。今までのムジカCの彼女のステージでは最善と思います。良く勉強したと思います。換声点の発声とアーティキュレーションの課題は残っていますので、怠ることなく、練習を積み重ねて行ってください。おめでとうございました。
Back
SM リハーサルでは、やや緊張が出ていましたが、本番は最高の出来になったと思います。特にデュパルクでその感を深くしました。ドビュシーのアリアは彼女の声には低音域の発声で難があります。もう少し中低音発声は課題を乗り越えてください。しつこくやれば、必ず出来るようになりますので、諦めずに追及してください。おめでとございました。
Back
EK 改めて彼女の歌声でバッハを聴くと、その純粋な歌声の良さに瞠目し、感動しました。低音も声量はないですが、確実な発声で聞こえるようになったと感じました。惜しかったのはフレーズの終わりがブレスが短いために、端折って聞こえる点でした。ブレスの仕方と、フレーズの処理の仕方にこれから注意してください。おめでとうございました。
Back
MT シューマンの「献呈」シューベルトの「音楽に寄す」そしてベートーヴェン「アデライーデ」これらの有名な曲ほど、歌手の基本的な演奏能力がより問われます。音程、声質、声量のバランスが音楽的に優れた演奏だったと思います。また、課題だった弱声のレガートやIなどの円唇母音の発声も良くなりました。後は速いテンポの発音については少し注意してください。おめでとうございました。
Back