MYM

今日の収穫は中低音の発声でした。
いろいろやりましたが、やはり舌根の力みを取ることと、ブレス時のお腹の使い方を徹底してもらいました。

とにかく、下腹部（丹田）を締め（前にせり出し力をためるのではなく、へこませること）てブレスをすること。
このブレスが正しく出来ると、腰背部が膨らむ感じがします。いわば、息を腰に背負う感覚です。
慣れないと胸に力を入れて吸いたいですが、これを我慢することです。
それから、いわゆる「あくび」の状態を意識して発声することで、ブレス時に喉の響きのポイントが決まり、少ない息で声が良く響く状態を獲得することです。

しかし、フォーレのLydiaを練習すると、Le jour qui luit estを歌う5点Eで、どうしても舌根を押し下げて喉を力ませる癖が出るため上手くチェンジ出来ません。
そこで、鼻腔に響きを入れるようにする練習をしました。
母音をIにして、子音のMを使い、音程を上げる際に鼻腔に響きを入れる意識を強めて発声します。
母音がIだと、普通は舌根が上がりますから、鼻孔に入りやすいはず、と目論見ました。

直ぐには上手く行きませんが、改善はされました。

これに付属して、低音発声でも喉を意識して上げることで、ピッチは良くなります。
わざと子供っぽい声で低音発声することで、舌根の力みを低音から取り除くことで、フレーズ上の換声点への移行をスムーズにします。

これも、大変に効果的でした。

喉の使い方は、大分見通しは良くなったと思っていますが、むしろ彼女の一番の課題は、ブレスと思います。
胸で思い切り吸う癖がなかなか取れません。

これは、私が思うには腹圧のかけかたが分からないか、間違っているため、横隔膜が正しく働きにくいのだ、と見ています。

判るまでは慣れないと思いますが、丹田をへこますと同時にブレスをすることで、息が入る感覚が分かれば、解決すると思います。