YM

第九の合唱,ソロパートを初体験で、しょっぱなの練習から暗譜を言い渡された上に、とてつもない弱声で歌うこと。
相当レベルの高い合唱団で、大変なようです。

全体的に、独自の発声で歌ってきてしまったために、低音と高音のつながりの悪い発声になっている上、高音域での発声で、相当な無理があるので、
個人的には第九合唱への参加には、懸念を持っていました。

しかし、やるとなったら、何とかしなければなりません。

今日は、最近よくやっている、高音の頭声区でのトリルの練習をしました。
それと同時に、片足を前に伸ばして、片足膝曲げ状態で立って、上半身をのけぞって歌う練習です。

体幹をしっかり意識することと、喉の脱力を高音でいきなり体験する方法です。

これが、効果があったようで、喉のひっかかりと無理に息を暴発させる発声が影を潜めました。

それにしても、舌根の部分、外から見ると喉頭上部からおとがいにかけてを、吸気の際にとても硬く膨らませて歌いだすのが、発声全体に悪影響を及ぼしていると思います。
感覚的に、喉を上げないようにして高音を出す意識ですが、これの悪影響で声帯が高音発声に相応しい状態にならないために、呼気の強い力で吹き飛ばすようにして、高音発声を
するために、悪い雑音が出たり、力のわりに前に出ない声になります。

これらの原因の第一が、感覚的な声量の出し過ぎです。
予想以上に大きな声で歌おうとする感覚です。

それから、腹部の体幹の支えが呼吸と一体化していないために、喉に力を入れて見かけ上の支えを作ってしまうため、高音を出そうとする時に、
より力を入れて爆発的な呼気の力で出してしまう発声になってしまうのです。

なんといっても、腹筋を使った呼吸とその働きで喉の支えが出来る発声を身に着けることが先決です。

今日はモーツアルトのRidente la calmaを練習しましたが、高音発声時の喉の脱力を促す、トリルの練習が功を奏して、呼気の力ではない高音発声が出来つつあるのを感じられました。

もちろん、今日のレッスンだけではなく、この1年近く練習してきた積み重ねによるものだと思います。
今の状態を大事に、次につながるように発声を大事にして行ってください。