FT
発声は教えると、すぐわかるレベルになりましたが、まだ根本的なところが理解されていないように思います。
喉を合わせる声、いわば息もれの無い声は必要なのですが、力加減があるわけで、合わせ過ぎると満足できますが、すぐに喉の調子が悪くなります。
痰がすぐに出て声がかすれるのは、喉に負担が強すぎる歌い方になっているわけで、強く合わせ過ぎないように。
特に低音域は、その点を気を付けてほしいです。
武満の「死んだ男・・」は、6番まである有節歌曲ですから、構成を考える必要があります。男、女、子供、兵士、そして「彼ら」「歴史」で終わります。
前半の人物を語る部分と、複数形からこの世界、地球という大きな存在を考える部分の大まかな2種類にまず分けます。
そして、後半の「彼ら」と「歴史」を見れば、これも前の「彼ら」は人間賛歌であり「歴史」は淡々と考える今日から明日を見るというポジティヴな見方です。
前半は、ある種の現実の残酷さを語る調子が必要だし、後半はそれに反して前を見つめる強さが必要といった見方です。
この見方を基に、細かい歌詞をどう語るか?と言う部分も、歌え声の良さを持たせつつ考えていく、難しさがあること。
「落葉松」は、とにかく良い声を出さなければなりません。低音のリラックスした歌声を基にして、発声を組み立てて行きます、
跳躍は気を付けてください。
EK
以前に比べると、低音が自然に出せる発声になりつつあることと、高音の発声も徐々に喉を開けられるようになってきました。
どちらも大事ですが、特に高音で喉を締めないで開けるように発声する方向を更に伸ばして行ってください。
モーツアルトの「ハレルヤ」良い声の響でメリスマもきれいに歌えています。現状ではほぼ完成に近いレベルだと思います。
課題としては、より口を開ける発声において、喉を開けることが出来るように。
その事で、同じ声量でもより声の響き感が出せるようになってほしいことです。
母音の違いも、特に開母音のAやEと、UやIなどの母音の違いを明快に出せるようになってください。
ドン・パスクワーレの「あの目に騎士は」だいぶ歌いこみが進んで来ました。
更にメリスマを丁寧に歌えることと、最高音を喉を締めないで出せることを目標にしたいと思います。
TSS
コンコーネ15番の3番は、ほぼ発声練習のレベルが高くなりました。
細かい16分音符のメリスマも、丁寧に正確にテンポ通りで歌えるようになりましたし、楽譜に指示されている強弱やアクセント記号もきちっと追えていると思いました。
次回よりレガートに歌うことを目指し4番に進みます。3番とは違った難しさがありますが、勉強になるでしょう。
ヴェルディの「夕暮れ」は、ブレスポイントの切り方など練習された成果が出て、安定した歌唱になりました。
テンポ感と力強さも良く出せていました。
「私の名はミミ」では、レガートに歌うことに意を注いでください。
特に出だしのレシタティーヴォは、急がないでレガートに歌う出だしと、その後の語り掛けは文字通りさっさと語り掛けるように、と言うメリハリの違いを良く出してください。
自分のことを語る時と、人に語り掛けるように歌うときの違いを良く出すことです。
そして、後半のサビに入る前のMa quandoからは、中低音の充実した声から始めて行って、高音は縦に口を開けて喉を上げないフォームで歌ってください。
喉を硬くしないで上唇で音程をガイドするようにすると上手くはまると思います。、