2017年6月1日声楽レッスンノート
SKM
このところの発声の改善は著しいです。
お腹がついてきたのでしょう。
更に呼吸における、斜腹筋や背筋、骨盤底筋の働きを意識できるようになってください。
お腹を意識することで、喉の不用な高さが起こらず、落ち着いた声が出てきます。
いつも、ただ音程だけを意識して、軟口蓋を高くするために、中低音はペカペカした高い響きになることと、
中高音~換声点にかけては、くぐもった当たらない響きになります。
特に中高音発声で、音程を気にして軟口蓋に力を入れすぎる発声は、くれぐれも直した方が良いです。
合唱団での発声があるのであれば、音程を気にするよりも声量の出し方に気を使うべきでしょう。
そのことで、他の人の声とフォーカスを合わせる意識を持つことで、一人で音程を気にして悪い発声になるよりずっと良いと思います。
他人とフォーカスがあった声の出方は、自分の声ではなく他人の声になったような感覚です。
合唱団で、頑張って声をだすから、音程が目立つし、発声に力みが出る、という具合、良く判ってください。
NT
低音発声時に、地声に落とさないでかつ響きの当たった音程の良い声をだすことで、フレーズを歌うことが楽になるのは、余計な息漏れがなくなるからです。
この中低音の発声を覚えてきているので、高音への換声点辺りになって来た時に、喉が締まらないように喉奥をより広げるように発音・発声することを覚えてください。
息を強くするのではなく、腹筋で呼気を支えて喉を拡げて締めないようにする、ということです。
あとは、ハミングで練習することで、鼻腔の発声を覚えることが基礎中の基礎です。
響きを作って滑らかに響だけで歌う、声楽らしい歌声、というイメージは良く判りますが、ソプラノの高い響きをレガートに滑らかに歌う方法はとても難しいです。
音域的にも、現在の曲、「花の街」と「浜辺の唄」は五線譜の中の音域であり、響きだけで歌うというよりも歌詞を明快に綺麗な音程で歌うことが大事です。
大きな声量で圧するような歌声も、おかしいです。
良く通る声で、丁寧に滑らかに歌詞が明快に歌えれば、充分と考えます。
FY
レッスンの間が開きましたが、声はよく出ていました。
課題は、発声時に下あごに力みが出てしまうこと。
結局歌おうとする時に、声を張ろうとして声を下に踏んばろうとすることが、この下あごやおとがいを力ませる原因です。
大きな声を出そうという発想ではなく、音程の良い声を滑らかに歌うということが大事なのです。
中低音は、これだけで充分ですが、五線譜の上の方に来ると、喉が上がってファルセットになりやすいです。
このあたりから口を縦に開けて行きましょう。
喉が高くなり過ぎず、安定しますので高音の発声が出しやすいと思います。
コンコーネの9番はとても良く歌えていました。
次回は10番に挑戦してください。
パーセルのMusic for a whileは、間が開いたので少し忘れてしまいました。
改めて、リズムの読み込みの勉強をしてください。
YM
以前は中低音と高音発声の響きの違いが強く、息漏れが極端でブレスが伸びない歌声でした。
しかしこの数回で声区の段差がかなり軽減し、かなりな高音まで安定して歌えるようになってきました。
低音発声で地声にせずに、息もれの無いように響きを高く集めて歌えるようになったことが大きいと思います。
後は、高音の換声点の処理もうまくなりました。
今日はハイドンの「天地創造」ソプラノパートの難しいメリスマの処理の練習をしました。
発声的に問題があるのではなく、単に譜読みの仕方、歌い方のコツという2点でした。
まず譜読みをゆっくりのリズムで落ち着いてすること。
強拍を正しく理解して、拍に合わせて練習すること。
これらがきちっと出来てから、少しずつテンポを速くして行きましょう。
後は、ブレスポイントをきちっと決めて歌うこと。
フレーズをぶつ切りにしないで、ある程度の長さのフレーズを歌うこと。
ただし、ブレスを単語の間などでしないように、良く譜面を見てブレスのセオリーに従って入れましょう。
最後にモーツアルトのIl re pastore から L’amero saro constante amintaを歌ってもらいました。
高音はきつい唄ですが、以前よりブレスが伸び、苦しさが軽減された歌になってきました。
レッスン時間と回数がいかんせん少ないので、細かい発声を見ることが出来ません。
後は習うより慣れろで、歌いこみを増やして行けば、徐々に楽に歌えるようになると思います。