2017年6月3日声楽レッスンノート
AC
ドビュッシー「忘れられし小唄」から「我が心に雨が降る」「木々の影」を練習しました。
全体的に言えることは、声のエッヂが丸めなので、エッジを鋭くさせる、ということを教えたと思います。
響きに倍音が良く付いて明るい響きにすることです。
ポイントは中音域と換声点前くらいの音域です。
これは、単にイメージで指示したので、本人の感覚が一番でしょう。
多分、喉を力ませないで鼻腔から前に声を出すと思います。
気を付けてほしいのは、喉をある程度脱力させないと出来ないですが、これが過ぎると喉の高い響になり、喉に負担になることです。
喉は上がり過ぎないように気を付けつつ、声を前に響かせること。
そして、換声点を過ぎて恐らく5点Aくらいから更に喉が上がりますから、この辺りでは声を前に出さないで中で留める感じ、あるいは
後ろに引くように、という発声をしたほうが良い声になります。
喉が上がってしまうと、この音域では叫び声になってしまうからです。
低音発声は、喉の合わさりとエッジの立った声になるよう気を付けてください。
声量を出すのではなく、声質、ということです。
息で押すと、声質が上手く出なくなります。
以上の発声は、ハミングと上あごから上の発声という点になります。
喉を下げようとして喉周辺やおとがいに力みを与えないようにすることと共に、顎の出ない姿勢で発声することも大事です。
FT
「椰子の実」「児島高徳」そしてトスカの「妙なる調和」を練習しました。
しかし、今回のレッスンは収穫がまた多かったと感じました。
鼻腔発声の必要性と、低音域と高音域の違い、使い方に及びました。
低音域は、喉を下げようとすると響きが確実に落ちます。
喉を上げないことは必然ですが、なるべく鼻腔の響きを中心になるように意識してください。
そして換声点近辺からは、喉を開ける感覚をプラスすることで、寄りの度が上がらないフォームを意識してください。
しかし、いずれにしても発声の核になるのは鼻腔発声ということです。
喉を上げない発声のためには、顎が前に出ないことと、腹式呼吸がきちっと出来ていることが条件です。
ここで言う腹式呼吸の意味は、胸一杯に吸わないで腹筋や背筋が使われることで自然に入る呼吸の仕方です。
大きい声をだそうとすると、胸いっぱい吸いたくなりますが、これが発声のための喉のフォームに悪いのです。
また、良い声が出たとしても、腹筋の用意がないため、歌い出してからの呼気のコントロールが出来なくなる。
この2点が、声楽発声に必要な呼吸のための要点になります。
呼吸と鼻腔発声の2点、次回までに復習しておいてください。