2017年6月20日声楽レッスンノート

MYM

今回も引き続きドナウディのO del mio amato ben,Vaghissima sembianzaの2曲を練習しました。
発声の課題の克服ですが、あと一歩の感がします。

今日はお腹の使い方を検証しました。
下腹部が緩んでいないかどうか?
そのことで、歌うときに胃の辺りに力が入っていないか?

ブレスの時点で力を込めるのは下腹部で、胃の辺りは結果的に息を入れることで膨らむだけです。
なぜ膨らむか?
横隔膜が収縮して平らになるために、横隔膜の下部にある内臓が下から外側に押し出され、結果として胃の辺りが膨らみます。

下腹部に力を入れるのは、より横隔膜の収縮を促すためです。
ここが緩んでいると、横隔膜の収縮力が弱くなる、と感じます。
つまり結果的に、腹式呼吸をして息が深く入る感覚が得られるはずです。

この状態から声の響きをどこに感じるか?という、どこ?を確実に感じられることが大切です。

人によって感じ方、言葉の使いかたが違うので、あえてどこということを書きませんが、場所を意識することが大切です。

このことで、腹部の支えが自然に生じることと、その結果として息が長くなることにつながるのです。

今回、喉周辺の力みをなくすために、あご下のおとがいの膨らみをなくし、徹底して鼻腔発声を練習して、かなり良い感じの換声点の響きが出てきたと思います。

GH

トスティもヴェルディもですが、氏の発声について私が今考えていることは、よい意味でもっと脱力した喉になることで、
より良い声になれないか?ということです。

より良い声とは、脱力した喉であるがゆえにたっぷりと良く響き良い声質であるということです。

現状は、どうも声が固くなってしまっています。
その原因の一つは、音程が下がらないように意識するあまり、軟口蓋とか目の後ろとかに力みが強すぎて、声の基本的な響き自体がゆったりしないことです。
特に4点Aくらいから徐々に硬くなっていく印象があります。

低音は滑らかですが、軟口蓋を強く上げ過ぎていないか?
この発声が、少し上の音域である4点Aくらいから徐々に喉が硬くなる原因になっていないか?です。

また軟口蓋を意識するあまり、口が開かない発声になり過ぎて、かえって喉を硬くしている原因になっているように見受けられます。

自分もバリトンなので良く判りますが、もっと素朴に胸声を響かせるために、喉を脱力して鳴らすような使い方を思い出してほしいのです。
そのためには、下あごをもっと楽に良く降ろした発音と発声に戻す方が良いでしょう。

声帯自身がもっと太く良く振動する状態で歌えることにプラスして、上顎の奥の高さを確保するような口の開け方をすると良いでしょう。
このことも、端的に口を開ける発声に繋がりますが、開ける意識の持ち方としては、上顎を良く持ち上げるような発音・発声ということです。