SKT
発声練習では、腹圧の件を話して本人の自覚を呼び覚ましたことで、たちどころに声の響きが出るようになった。
体で力を使って声を出すのは、そのことに慣れることで、力みが感じられなくなれば、力を使っている感じがあまりなくなる。
この時点に行く過程において、力を入れないでやろうとしても、力を無意識で使う感覚を身に着けることは至難の業ではないか?と話した。
まずは、力んでも良いから力を使う場所で力を入れてやってみることか始めること。
そのことで、声にどう変化が起きているか?
その声がよいかどうか?を判断するのが、指導者の責任になる。
今回のレッスンでは、これまでの蓄積もあり、本人がブレスの間合いを意識できれば、この腹圧と声の関係を意識できるようになったことが大きい。
曲目では、ひたすらピアノ伴奏のテンポと歌とのアンサンブルを指摘することになった。
今回のモーツアルトのUn moto di goiaも、ツェルリーナのアリアBatti batti o bel Masettoにしても、基本的にIn tempoであること。
そして、3拍子のテンポ感が課題になった。
特にツェルリーナの伴奏は、延々と続く右手の16分音符の滑らかさとか、ダンパーペダルをうまく使って滑らかに弾くことで、優雅さを出してほしかった。
全体にダンパーが少なめなので、もう少し使うことと、逆に音量のバランスがピアノに偏りがちなので、ソフトペダルはデフォルトで使うべきだろう。
ピアノのテンポの一定と、テンポ感を大切にしてほしい。