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発声練習は、このところ多くの人で行っている、Mの子音を使った発声です。
彼女に関しては、母音のAになると、声帯の狭窄というのか、締めてしまう傾向が出るようでした。
母音のIと母音のAとの違いが、自分の発声上どこにあるか?
を知ることで、この喉の痛みが出る理由がわかると思います。
母音のAの発声自体で、無理に合わせようとしているために、Mを付けると、余計に力を入れてしまうのでしょう。
きれいに合わさった声になるように、偏りを意識して直してみてください。
曲はガブリエル・デュポンの「秋の詩」
音域が先ず、現状の彼女の声に合っている点で、好感が持てる演奏と思いました。
今回は声のことよりも、フランス語の発音の間違いの修正など中心でした。
良く勘違いされますが、語尾がENTの場合、鼻母音ではなく、あいまい母音になるケースです。
前後の文脈を良く見て、この単語が動詞であるかどうか?という判断が大事です。
動詞の三人称複数形の場合、語尾のつづりがENTになりますが、この場合は発音がEのあいまい母音になります。
後は、リエゾンですが、固有名詞の前はやってはいけないという禁則はないですが、前の語尾の子音とあいまい母音を無声にして、リエゾンしないほうが良さそうです。
後、鼻母音は自然に長母音化する傾向があるので、文節の中で鼻母音の影響から抑揚を感じて読めるようになると歌にも反映されるでしょう。
とにかく、歌うよりもフランス語の歌詞をよく読んでください。
特に声を出して読む必要があります。
声のトーンはなるべく高く、はっきり明快に語る練習をしておくことが、発声にも良い影響が出て来るでしょう。
最後に「浜辺の歌」を練習しました。
ピアノ伴奏に無意識に合わせようとしないで、自分の感覚でアーティキュレーションをイメージして、自由に歌ってもらいました。
特に、細かい音符の16分音符を丁寧に歌うことも良いでしょうし、長い音符をより長く感じて歌うようにしても良いでしょう。
音符通りに歌います、という意識よりも、フレーズを自由に歌う感覚を良くイメージしてほしいところです。
また、曲中のテンポの変化も聴いている人に分かるように、違いを明快にだせると良いでしょう。
後は、伴奏との兼ね合いで3番までの違いを、テンポの変化や、音量の変化で明快に歌い分けることです。
1番~3番までの、それぞれの歌う感情の違いという理解でも良いでしょう。