10月29日
TH
声量のことが課題になった。
発声練習はきれいに仕上がっている。
歌になると、力みが出て声が全般に強過ぎる。
このことが、換声点近辺から上で声を重くしている原因になっている。
このことは同時にブレスが続かない歌になってしまう原因でもある。
フレーズを1ブレスで綺麗に歌いまわすということが第一義的なことであって、
それで歌えないとすると、彼女の歌声のレベルから推し量ると、声量の出し過ぎということになるであろう。
チレアのアドリアーナ・ルクーヴル「私は大人しい下僕」PやPPの歌い方が良かった。
Mf以上が強すぎる傾向。
プッチーニの「つばめ」から「ドレッタの夢」は声量を抑制することで高音発声が楽になったはずである。
フォーレのPie Jesu テンポを遅すぎないで、きれいなIn tempoを大切に。
またこれも声量に気を付けて、相当に抑制的な歌声を意識するべき。
KN
発声練習では、唇の使い方を課題にした。
試演会の曲、モンテヴェルディのLascia te mi morireを題材に発声の勉強。
唇、下あご辺りに強張りがあり、これが声の柔軟性を奪っている感じ。
また、喉が開かない原因でもある。
それから、高音への換声点近辺では、口を開けない方が良いだろう。
口を開けると、余計に喉が上がる発声になってしまうようである。
口を開けないで、喉下で息を詰めるように発声すると、換声が上手くはまるポイントを見つけやすいように思えた。
10月30日
OK
発声練習は、高音発声が安定してきた印象。
特に換声点のすっぽ抜けがなく、音程感が良くなってきた。
フォーレの「リディア」のフランス語の読みの練習と、トスカのVissi d’arteの読みの練習。
それにフォーレの「月の光」をフランス語で朗読した。
リディアはフランス語で歌う練習をしたが、フランス語の読みとして、語尾のあいまい母音を覚えることと、そのコツ。
緊張した母音から解放される感じをイメージすること。
SiSuなどの、S+母音の発音、シュではなくスィユという違いについて。
トスカのアリアは、何といってもリズム。3連符の伴奏に対するメロディラインのリズムは、まず正確に捉えられている必要があること。
月の光もだが、まずは歌う前に歌詞をリズムで読む練習を徹底することが大事。