EK
発声練習は母音のIで練習を始めた。
中低音域の発声は、やはり胸を意識する方が喉が緩んで響きが出やすい。
彼女の声が乗るのは高音への換声点前からであり、この辺りでビンビン飛ばしてから中低音に降りると、やはり低音発声がスカスカになりやすい。
これを避けるには、小換声点を意識した発声、つまり切り替えを意識することであろう。
ただしそのまま響かせると音程が下がりやすいので、工夫が必要。
高音から低音への切り替えは、響きを落とさずに鼻腔に声を入れてあげるようにすること。
顎を引いて鼻根を目がけるようにすると良い。
曲はバッハのマタイ受難曲から49番のアリアAus liebe
何といっても正確なテンポ感が大切、ということで拍節を手でたたきながら歌う練習となった。
後はそれに応じて16分音符の細かいメリスマをなるべくHを入れないで綺麗に滑らかに歌えること。
TNA
発声練習ではブレスの方法について、改めて教えた。
恐らく歌っている時に前腹部を固くしているのではないか?と思ったからである。
前腹部は、息を吸うと結果的に横隔膜の動きで内臓が下に押されるために前に膨れるが、
横隔膜が伸びて行けば自然に基に戻るはずである。
これが基に戻らないのは、腹壁を余計に固くしているためで、息の吐出が阻害されると同時に、これも結果的に声帯を閉じようとして固くなり、息を吐けない歌声になってしまうのではないか?ということである。
喉は閉めるので見かけ上の声量は増すのだが、息が流れないから
コンコーネ36番
トスティの「夕べ」換声点の発声を意識すること。
少し飲み込むような意識で。
換声点を過ぎたら飲み込まないで開放すること。
フォーレ「あけぼの」
フレーズのアゴーギグが未熟だった。
息の流れでフレーズの山を緩急つけて歌えることを目標に。
プッチーニ「つばめ」よりドレッタの夢
特筆すべきは、意外なほどにドレッタの高音発声が良かったこと。
特筆すべきは6点Cがほぼ完ぺきな響きだったこと。
その分、最後の5点hが喉が上がりやすい点に注意を。