TNA
口を閉じたハミングを練習した。
奥歯を噛み締めて、響きを頭部で感じるように。
響きはファルセットにならないで芯のある声であるように。
それが出来たら、その響きを変えないで下あごを降ろし、口を開けたハミングを練習した。
実際の歌を歌うと、口が開かない傾向が強い。
開けなくても良いのだが、もう少し口の中の容積を利用した共鳴のある声の響きを使っても良いはずと思う。
開けた状態で下あごを動かさずに、舌と唇で良く発音することも会得すると良い。
コンコーネ38番。リズムの修正少々。良く歌えているが、跳ねる音符はもう少し跳ねても良いだろう。また3連符は、もう少し重くして3連符らしくしても良いだろう。
フォーレの「あけぼの」歌詞は明快になったが、今度は声のフォームがもう一つ。
声の位置、和音内のどこにあるか?を感じた歌声を意識すると、落ち着いた良い歌声になる。
トスティの「夕べに」音楽的にはほぼ言うことがない出来だが、何か物足りない。
それは多分音符を超えた歌詞を語る要素だろうか?
イタリア語なので、その語感を活かせると、このようなカンツォーネスタイルの歌はより身近な感覚になるだろう。
音符よりも言葉のアクセントや発音を活かした歌い方に偏っても良いのではないだろうか?
プッチーニ「つばめ」から「ドレッタの夢」
これは前回の修正を忠実に行っていて、表現力豊かな歌に変身していた。
必ずしも書いてある強弱に従うのではなく、自身のイメージで歌った、という本人の積極性が活きた歌声であった。
MR
I母音からA母音に変換する練習。
下唇を少し下げるようにすると、A母音の中低音の声が充実する。
これは喉が少し下がるからだろう。
彼女の場合は、換声点から上5度くらいの範囲内の発声に大きな課題が残る。
つまり換声の意識がほとんどないので、裏声になるか胸声傾向のまま出すか?どちらかの選択になってしまう。
今回は喉奥、鎖骨の中央くぼみに声を当てるように切り替える方法を教えた。
つまり高音への換声点を過ぎて5点G以上に跳躍する刹那に切り換えるようにフレーズを歌うこと。
早めに切り替える必要がある場合もあるだろう。
要するに喉が上がる可能性を感じた時点で、切り換えることを行うこと。
これを行うことで裏声化が避けられるし、結果的に余計な息を使わないのでブレスも持つはずである。
慣れる必要があるが,必ず切り替えを意識した方が、今は良いはずである。
継続的に練習をしているRegnava nel silenzioでは、特に後半のAllegro楽節の高音部を動くメリスマで効果的であった。
前半はとても良くなっている。
最後にパノフカの練習1番で。
細かい音符が滑るので、ゆっくり確実に練習する必要があった。