SNT

発声練習は特にトピックを設けずに、下降形と上行形のアルペジョとスケールを一通り練習した。
全体にファルセット傾向が強い声であったが、声ならし程度の発声練習を目的とした。

パノフカ16番は修飾音符の練習。
特には砕音が意味不明だったが、これはAcciacaturaのことであった。短前打音で良いだろう。
音符に斜め線が入っている。
それに対して斜め線がなくていくつかの細かい修飾がついているものは、私の認識では16番のタイトルに書かれている
Appggiaturaのことと思われる。
それであれば、前の長い音価を食うように修飾音を入れると思われるのだが。。どうも皆さん区別なく痰前打音的に歌っているように思われる。
違った書き方なのであるから、結果的にはやはり違う表現になるはずである。

後半に32分休符で切られた細かい音符のフレーズがあるが、こういうものは4拍子をどこで区切るか?を良く見極められるように鉛筆で拍節に線を引いておくと良いだろう。
Ritはそれが理解、実行できてから実行すればよいと思う。

フォーレのPie Jesu
こちらも譜読みは終了し、歌い込みが進んだが今日は声に覇気がなかった。
歌声は覇気がないと生きてこないので、体調管理には十分気を付けてほしい。

同じくフォーレのLe papillon et la fleur
こちらはフランス語の読みの習熟が待たれる。
譜読みよりも読むことだけで良いので習熟してほしい。
まず普通にすらすら読めること。
すらすら読めるようになったら、楽譜のリズムで読む練習を。

最後に「夢遊病の女」Ah non crede mirarti
レチタティーヴォの譜読みは、母音だけでしっかり読む練習を徹底することが先決であろう。
母音で譜読みを完ぺきに出来てから、イタリア語をつけていくように。
あるいはイタリア語はフランス語と同様に、読みだけをしっかりしておくことである。

MMH

発声練習は、高音換声点を超えて更に5点Aを越える辺りから、下あごを更に降ろしていくようにすることと、
横隔膜を更に降ろすイメージを持つことで、上がってしまう喉を抑制する効果を練習。
つまり声が浅くペタッとならないようにすることで、最高音域も叫び声的にならない音楽的な響きを目指すため。

口の開け方には注意を。下あごを少し前に出す傾向がみられる点を注意。
もう一点は中低音で、鼻腔を開いて声がその領域を通過するイメージを持つことによって、ピッチの良い明るい中低音を開発すること。
口を開けたハミングでピッチを正確に歌う練習から母音に変換して練習。

コンコーネOP9は40番を。
出来上がりはかなり良く、後半の音程が不確かな箇所を修正したくらいであった。

ドナウディのAmorosi miei giorni
ほぼ良く歌えている。強いて言えばピアノとの和音感の増す声質についてを指摘。
中低音域も弱声で会っても響かせる意識は弱めないために、重心を少し低く意識することで、自然な和音感の増す声になるだろう。

Freschi luoghi prati aulenti
スラーの少ないフレーズであり、歌詞の明瞭さと声の明るさが大切な曲。
そのため跳躍する音型では高音のアタックを明快にハッキリ表現すべき。

ドビュッシー
Nuit d’etoile
発音の明瞭さ、正確さについて。
サビの部分の高音発声は強声指示の場合やそこに至るクレッシェンドは尊重しよう、
また、速度表示が指示されているフレーズはこれも尊重するように。

En sourdine
だいぶ歌い込みが進んで音楽性が感じられる歌になってきた。
中間部からコーダにかけての全音音階で歌う部分の音程感に迷いが出るので練習を。
ピアノ伴奏と併せないとなかなか音程感がつかめないだろう。
あとは発音を正確に、また明瞭に発音出来るように。

Mme VasnierのRomance
声の響きが醸し出す雰囲気は充分なものがある。
後は高音域が多いが、なるべく発音が明瞭になるように練習をした。