TM
発声練習の声、低音~中低音の声の力み感が徐々になくなってきて、良い声になりつつある。
高音への換声点も4点F♯くらいまで伸びてから換声しつつ高音に向かう声の響き感が良かった。
シューベルトのMorgenliedから始めた。
良い出来映えで、発音も正確、歌声も適度に柔らかくオリジナルの音楽の良さが表現されていた。
強いて言えば、6拍子より2拍子のリズム感で歌う方が良いと感じた。
フォーレのAubade
全体に強弱の表情がついて、立体的な歌声になったと感じた。
少し難しいと感じたのは中音域の声。ピッチと声質の関係。
ときおり中音域でピッチがやや低めになることに注意を。
特に冒頭のフレーズの歌い始め。
ブレスの際の喉の開きを保ちつつ、響きを高く歌い始めること。
このブレスの際の喉の開きは、どの音域でも音域の高さに応じて必要であることは重要である。
デュークのAubade
テンポ感の良い爽やかな歌になった。
欲を言えばもう少し声質と旋律線の関係が滑らかになると良いと思った。
英語の発音も特に大過なく処理できていると感じた。ただbelovedの語尾edは音符の外の方が語感が良い感じがすると思うのだが。。
レオンカフヴァルロのMattinata
前回の指摘に応じて発音が明快に良く歌えていた。
高音を軽くアペルトにするという指示のせいか、響きが外れてしまう声が換声点の前あたりで時折り生じる点に注意をした。
4点Dくらいである。
恐らく曲調の情熱任せになるため、出外れてしまう面があるのだろう。
欲を言えば、案外と目立つのは声質である。
前回は歌詞が不明瞭のせいで、スタッカートを指示したのだと思うが、今度は喉のフォームの一定感がほしい。
ちなみにスタッカートとレガートは切っているかつながっているか?の違いで、声のフォームは同じである。
声楽発声の基本は母音唱法で、どれだけ滑らかにフレーズを歌えるかどうか?と考えるので、単母音による練習を勧めた。
彼の場合A母音O母音の時に、軟口蓋に力みが出やすいので、I母音を勧めたい。
また鼻腔共鳴も必要なので子音はMやNが良いだろう。
これを使った換声点の前までの音域を徹底練習すると良いだろう。