GH

発声練習は上行形5度スケール、そしてアルペジョ、最後にオクターブのアルペジョを行った。
若々しく高音までよく伸びる歌声であった。

曲はトスティのChanson de l’adieuxから。
今まで懸案であった、声のピッチの問題が解決されピアノ伴奏とマッチングの良い声になった。
あとは歌詞発音をくどい位に明瞭に歌うことと、中間部の長調に転調するところの表情を明るくという指示をした。
そして最期のフレーズの低音域のピッチには充分注意を払ってほしい。

シューベルトのAn den mond
声のピッチの問題は、一部を除いて凡そ改善している傾向であった。
今回はフレーズの自然な強弱とリズムの緩急のこと。

楽譜にdimとあれば、当然だが、このような単純なスタイルの音楽は、メロディの高揚感と衰弱する感じを
具体的に音量の大小だけではなく、リズムの緩急を少しだけ意識すると、聴覚上の自然な音楽的効果を産み出せると考える。

あとはやはり弱声発声になると、4点Cくらいからの音域のピッチには注意を。
この辺りは逆にピッチが高くなりがちである。
一方でこの領域より下になると、ピッチが低くなるので、鼻腔に声を入れるように意識すると良い。