軽く発声練習の後、いつものフォーレのAve verum corpusとMaria mater graziae 2曲の練習を行った。
内容は、少人数でこそ試される声質の統一というテーマを考えた。

といえば大げさだが、要は声のピッチが声部内で統一されていれば結果的に声質は合うのである。
ということで、ピッチを正確に取って歌う練習が中心となった。

今回の2曲とも、ソプラノが換声点を少し超える程度の音域なので、基本は中音域のピッチとなる。
またA母音はそのピッチについても注意が必要である。

これらの母音発声時のピッチの問題は、口を開けたハミングできちっと合わせて母音にすることで、解決できる。
問題は歌詞発音の連続の中で、いかにピッチと定めるか?という点だが、徹頭徹尾、軟口蓋をしっかり高く意識して発声することに尽きる。

この軟口蓋発声は、悪い場合は声の響きが出ないことも理由にあるが、合唱団のアカペラでは、その点よりもピッチの安定した響きを重視する中低音発声では必須の発声方法である。
オペラの発声とは違うという明快な視点をもつべきであろう。