オンラインレッスンは、発声練習から。
低音域こそ、軟口蓋の扱いが大事であること。この緊張感がないと、低音域の声が♭になりがちである。
コンコーネ15は、今回も1番を復習。
ソルフェージュ的には問題なく譜読みは完了、後は音楽的な歌い方が出来れば理想的という段階。
前半の優雅な雰囲気を出し、後半はマーチのリズムで勇壮に歌うと良いだろう。
コールユーブンゲンは、39番。細かい音符を1拍と感じて歌う、という命題である。
彼女の場合は、その点は最終的なことで、まずは苦手な音程をなくすこと。
自分も同様に苦手なのは、ラとファが出てきた場合である。
間違えやすい。
これを目で見て、瞬時に判断出来るまで、習うより慣れろということになるだろう。
リズムのつかみは、かなり良くなっている。
イタリア古典歌曲は、Tu lo sai
今回も狭母音のUに注意を。
声の響きに意識が行きやすく、そのために声を多の母音と同質化するあまりに、U母音の形、特質が消えてしまうことが課題である。
口を少し突き出して、口先がすぼまるくらいにして、声が前に出ないようにすること。
逆に例えば冒頭のTu lo saiとうたう場合、Tuは閉じていて困るが、LoとsaiのO母音とA母音は、口を良く開けてやること。
彼女の場合、ここで逆転現象が起きて、LoとSaiで、口先をあまり開けないで、声を鼻根に当てて鋭く出そうとする。
これを口を開けてやることで、息のミックスを促してやることで、声質をソフトに出来る。
その方が曲想に合った声になるだろう。
何でも響きは鋭くて前に飛ぶ声が良いのではなく、TPOということを考えた声のテクニックを持とうということ。
それは何でもオペラ劇場で歌うアリアである必要はなく、サロンで歌うイメージが必要なときもあるということを話して終わった。