ST
発声練習
高音5点A♭くらいから重心を下げる意識で対処することを指摘した。
ファルセット的に抜けてしまう傾向があるからであった。
コールユーブンゲンを練習。
第7章の8番。休符を含むリズムを練習。
リズムとはいえ、現在は何と言っても階名による音階の音感を育む練習となる。
リズムは自然に身についているようで、あまり苦労はない。
階名唱法の中でも、半音音程のミーファとティードの音程感を早く身に着けてほしい。
コンコーネは7番のヘ長調。
一度やったことがあるが、今回は階名唱法の練習として使っている。
以前やったことがあるので、音感はほぼ問題なし。
つまりハ長調以外の調性で、いかに移調した階名で歌えるか?ということになる。
前回より進歩があるので、続けて行けば出来るようになるレベルである。
ただ難しかったのは、調性の解説として9番変イ長調の階名唱法になると、ソ→ティ→ドの半音程が取れなかった。
ティが半音下がってしまうのである。
この現象が生じることを考えると、いわゆる長調と短調の調性感が未だ完全には身についていないと考えられる。
このことだけでも、この練習曲を行う意味は大きい。
曲はモーツアルト「ドン・ジョヴァンニ」からエルヴィーラのアリア。
Mi tradi quell’alma ingrata
課題は高音への跳躍。
また特にI母音の高音発声、ということになる。
跳躍は、特に低音側が4点b~5点Cあたりから換声点を超えるような場合に、低音側で声を出しすぎるために、高音が重くなって喉が絞まるという悪循環になること。
こういう場合は、高音側の声のポジションを優先して低音で声が重くならないように、注意することに尽きる。
低音で声量を出そうとすると喉が下がる。
そのまま無意識に高音に跳躍すると、更に喉を下げようとするために引っ掛かることになる。