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発声練習

基本的に、発声時におとがい(下あごから首にかけて)を脱力しつつ、下あごを降ろして発声できることはとても大事である。
低音域A母音の響きの抜けを防ぐため、同度でIEAOUを発声する練習。
それとE母音から響きを変えないでA母音にする練習。
バリトンかテノールか?という違いに関わらず、中低域の声を響かせることはとても大事であること。
以上の練習はすべて強声に頼らないように。
程よい声量を旨としてほしい。

フォーレ「幻想の水平線」
1,海は果てしなく

基本的に気持ち良さを感じた歌声を大切に。
高音発声はデックングしないでアペルトを大切に。(どの曲も)
彼の場合、アペルトに発声してもすでに喉の高さは良いポジションで出来ている。
音楽の変化=歌詞の意味を感じとって、歌声のニュアンスに変化を。

2,私は船に乗った

微妙な転調が続くので、中音域のピッチには細心の注意を。
特に気になるのは広いE母音。
特に4点Cから上になると、なぜか開いた響きにならないこと。
この点は発声上の課題だろう。
語尾の狭いE母音もU母音で舌だけでEを歌う感じが良い。

3,ディアーヌよ,セレネーよ

冒頭の歌いだしは、気持ちの良い気分を良く表現出来る声を探してほしい。
広いEの発声に十分に注意を。
reflete,deserte,immortelle,regret,soleil,perte,vers,paix
また狭いE母音も口を横開きにしないよう、丸くUの形で。

4,船よ私たちは・・・

全体に強声で歌いがちだが、このことがこの曲の微妙な音楽性を削いでしまう。
声量を適度に抑制しつつ、最後のドラマに向かう力を十分に表現出来るように。

フォーレ「蝶と花」

男性が歌うのは珍しいが、予想外に良い結果であった。
細かいフランス語歌詞発音も、よく追従できていた。
男性であれば、テンポはあまり速くしない方が良い。
それからこの曲も高音はアペルトに、素直に出す方が好感が持てる。
3節目はアップテンポになると良い。