ST
発声練習
下降形で始めたが、口の開け方が足りないので指摘した。
またブレスの腹部の意識と、口の開け方との関連について指摘。
つまり息を吸うことで横隔膜が収縮すること。
その時に喉から軟口蓋にかけての呼吸関連筋が歌声の準備状態になること。
この身体の準備状態を、常に意識して歌声を出す癖を身に着けること。
何となく脱力したり、何となく弱い声で出す意味はない。
声の大小やと筋肉の脱力は関係ない、と思って間違いない。
実際の発声ではLololoでO母音で行った。
このことで、声を前に出さずに後ろに引くようにする高音発声の準備をした。
またこの発声によって、共鳴感のある声を導き出す事が目的。
口の中の形に変化を与えることで、共鳴が導き出される感覚を養う。
コールユーブンゲン
14番のAを練習。
音程が判らない時に、楽器を使わずに音程を取るか?
それは、その調性の主音であるドの音を頭で聴いて類推すること。
もう一つは古典的な音楽であれば、和音の進行には規則がある事。
つまりⅰ→Ⅳ→Ⅴ→ⅰという進行が基礎の基礎にあること。
特にⅤ→ⅰは知っておくべき。
つまりソシレ→ドミソである。
シードやソードという音程はとても重要である。
これが身に付いてくると、他の音程も判って来る。
イタリア古典歌曲「スミレ」
基本的に良い声に進化したことを実感。
気を付けるべきは、声量を意識して下あごを降ろしすぎること。
下あごを降ろし過ぎた発声、あるいは発音の影響で下あごを降ろしすぎる発声。
このことで、音程が♭になりやすいこと。
特にO母音に注意を。
O母音は、深くOにならずにAくらいの感じで、喉が深くならないように注意を。
ドン・ジョヴァンニ「エルヴィーラのアリア」「あの人でなしは私を欺き」
レチタティーヴォでは、強い調子の中音域で音程の♭に注意を。
ここでも下あごの動きの抑制に意味がある。
レチタティーヴォ後半の弱声は、中高音域の音程感が重要。
音程を出すように丁寧に歌うこと。
口先の弱い声にならないように。
アリアでは、特にはフィナーレに至る長いフレーズやメリスマのブレスポイントに注意。
無理に長く伸ばさないで、カンニングブレスを入れるべき。
また5点g以上の領域でのI母音の発声に注意。
以前はAのように、と指摘したが、やり過ぎている。
ほとんどAにしか聴こえないので、I母音での喉を締めない発声を指導した。