ルネサンスのマドリガーレは特に歌詞発音を明快にすると美しい

ST

とても良い声が聞こえてきた。
あとで聴いたところ、午前中に自宅で発声をしていたとのこと。
何事も準備は大切、と実感した。

口を開けて息を吸いこむように出す方法を教えた。
この場合、口を開けることで喉を下げ、吸い込む場所を後頭部の高さで音程を担保するイメージだ。
高くイメージしないと、音程が明快に出なくなる点を注意。

以前からだが、頭声が勝ちすぎていてとても不安定になる。
改めて地声（生声）に完全に切り替える（落とす）ことを思い出してもらった。
その声のままをなるべく我慢してどこまで上がれるか？
というような練習をした。

この練習方法は、単純に声量をかさ上げして行くには良い。
ただ、高音の換声が難しい面がある。

全体にとても良く歌えている。
強いて言えば、イタリア語の語感をもっと活き活きと出せると、これらのルネサンス期のマドリガーレの美しさが表現出来るだろう。

3拍子感を大切に。

AからEに転調したら、少しテンポをゆったりさせると良い。
なぜなら伴奏音楽が分散和音からオルガン和音に代わるから。

長いフレーズは、必ずカンニングブレスを入れてフレーズの後半に余裕を持たせること。

テンポはかなり速めに落ち着いた。
歌詞と譜割の関係で一音符2シラブルになるとことは、カンニングブレスを入れて、切る方が歌詞と音楽が明快になる。