MKA

プーランク 歌曲集「変身」

「カモメの女王」

のんびり歌わない事。
焦燥感のある情熱を表現している音楽であるため。
テンポ感が速いため基本的に2小節1フレーズに歌うこと。

「きみはそんな風だから」

歌詞によって表情が違うことに留意を。
冒頭のフレーズTa chair d’ame melee,chevelure emmeleeと次のTon pied courant le temps, ton ombre qui s’etendの違いを明快に。
そして、特に次のVoilaの母音の響きを充分に美しいメッツァ・ボーチェで実現すること。
このフレーズで短調から長調に微妙に変化していることに意味を感じた表現を考えること。

「パガニーニ」

これもテンポはずば抜けて速いが、フレーズによって歌う表現に違いがあることに留意を。
つまり変化を素早く切り替えて表現できることに「歌のトランポリン」という作者のイメージが実現される。
その変化を明快に歌に載せられるように。

アーン「もし私の詩に翼があったら」

発声の基本がとても問われる歌である。
第一に、母音の響きの美しさを充分に歌声で実現する必然性がある。
母音は子音が産み出すため、子音発語の正確さ、強さ弱さの繊細さに留意を。

アーン「春」

全体のリズム感に注意を。
伴奏ピアノは、2拍目4拍目にアクセントを感じると良い。
高音の換声点でピッチが下がりやすい傾向を注意。
やはり全体に子音が弱い。
特に発声上の課題でピッチが定まらない換声点において、子音をしっかり発音すること。
その子音発語の時点で音程感が定まっていること。
つまり子音発語と音程は同義であることに留意を。