TNK

発声練習

顔を前に出さないで、顎を引いた姿勢を堅持すること。
そして顎を適度に降ろすことで、彼のふつうよりも口を開けて発声することを練習した。
同じ声を出す労力でもこのことを行うと声が良く響く効果が得られる。

コンコーネOP9より33番

音取りの間違いを修正しつつ何度か通して終了。
8分音符系の表紙の数え方を定着すると良いのではないか。
と6拍子はわかりやすいが、案外3拍子は間違い易いのである。
譜読みの確実性を得るためには、時間がかかっても部分に分けて音程を取る事。
そしてリズムも自分の感覚で把握することである。
音源を聴いてしまうと、正確さの判別があいまいになり勝ちなのである。

シューベルト「野ばら」

ドイツ語の発音と声の関係を練習。
特にはA母音で声質が浅くなること。
その逆作用としては、彼の声の特性が鼻腔共鳴が強い事である。
つまり口から上の部分だけで声を響かせている感じである。
口を降ろすことを度々指摘するのは、この上顎から上だけで響く声を修正するためである。
つまり喉から舌の胸郭に響くように意識することで、響きの深みが出ること。
下あごを降ろしたり口を開けるのはそのことに意味がある。

シューベルト「菩提樹」

彼の声には調性がやや低いか?
中低音の響きを出すためには、もう少し低音の響きが全体に欲しいところである。
かといって強く出すと喉声になるため、少し訓練が必要と感じた。
その他、発声と発音を中心に練習をした。

武満徹「歌うだけ」

前回教えた良い意味でラフな歌い方は出来ていたが、そのためか?声が口先の声になっていた。
やや恥じらいもあると思うが、しっかりと歌詞を聴衆に届ける積極性を持った声量を意識して歌ってほしい。
1番と2番の特に出だしはその点の違いが出ると良い。
例えば1番は外に向かってアピールするのだが、2番は自分に向かう独り言の違いのようにである。