OM
発声練習代わりにコンコーネの22番を歌って始めました。
中音域の声に響きが出ませんでしたが、喉が温まっておらず、声出しをしないで来たのでは?と想像していました。
歌は、発表会のプログラムの、ドビュッシー「出現」から始めました。
これは、確実に歌いだしていて、なかなか良い集中力丁寧な歌いっぷりで好感が持てました。
ところが、3点Cの最高音に差し掛かると、喉を引っかけてしまい中断しました。
せき込んでしまったようで、曲を2曲目の「さくら横丁」に換えて、練習し、ようやく喉の調子を戻しました。
どちらもですが、中低音の声の出し始め、あくびの状態を作ることは、意識してください。
喉を押さないようにした方が良いですが、そういうことと、喉の準備を作ることとはまったく別物です。
喉の準備をしないと、喉奥が拡がらないですから、出る声も出ない、ということになります。
楽器のいろはのいですから、これだけは覚えて確実にいつでも出来るようになってください。
ここから始まる、というくらい大事なことです。
その上で高音発声がありますが、無理やりエイヤ!で出さないこと。
特に2点Aから上の声は、充分に気をつけてください。
発声練習をなるべく家ではきちっとした方が良いです。
その際に、2点Aから上は、上あごから上だけの薄い響きで良いので、下顎はしっかり降ろすことで、
喉が上がらない発声を心がけて下さい。
そうやって、丁寧に発声を作り上げて行くことで、真の高音発声が少しずつ出来て行くでしょう。
焦らないで、確実にやること、をいつも忘れずに。
TA
発声練習の声は、中低音の声が大分まろやかになりました。
まだ、平たく歌う癖は残っていますが、一度高音に昇ってから下りると、軽減されます。
特に低音の1点Eより下から、上向形で歌うと、地声傾向が強くなってしまいます。
地声の出方は、喉がしっかり合うので、一見歌い易いですが、1点Fくらいから上になると起きる、
声のチェンジを基本にして、中低音の声を作ってください。
このためには、ブレスの際に、喉の奥をあくびした状態にすること。その状態で、声を出し始めることを覚えてください。
それから、フレーズを歌う時に、良く言われるように「喉を押さない」ことを重要視してください。
たとえば、ドレミファソ、と歌う際に、大概が最高音のソの時に喉を押します。
無意識に声帯を合わせた響きを出そう、とするためです。
合わせるよりも、意識して開こう、としてください。そうすると柔らかいチェンジした響きが出ますが、軟口蓋を良く上げた口奥の形を作ることで、
共鳴感のある響きが出て来ます。
それが喉を押さない響きになります。
グノー「テュレの王」部分は、レシタティーヴォが大分語りらしいスムーズさが出て来ました。
発音も良いです。鼻母音は充分に気を付けてください。
舞台で歌う時に、客席を向いて歌うか、目線を反らして、自分に向けて語るか?
というような、語りの違いが出せると大きいです。
アリアの「宝石の唄」は、中低音から高音まで声量が出ていますが、それが、音楽的には重い印象につながります。
もっと、言葉を語るような部分を作るべきでしょう。
歌う所、語る所、声量の大小、緩急、と言う具合に、べったり歌い過ぎないことが、上手く聞かせる1つのコツになります。
フランス語の発音は、voir,Miroir, toi, moi, roiなどのwaの発音、上手くなってください。
発声的には、waの中の母音aの響きが息の力でもっと伸びるようになると素晴らしいのです。
ドニゼッティの「狂乱の場」は、とにかくざっと通しただけですが、全編、低音から高音までしっかり歌い切るエネルギーと集中力は特筆ものだと思います。
まずは歌い込んでください。
そこから、少しずつ声のエネルギーを削ぎ落として行く作業になると思います。出す所は出して、必要のないところで削ぎ落とすということです。