TA

コンコーネ25番の4番からレッスンを始めました。
一通り通した声は、音程も良く、安定して声量のあるものでしたが、5線の中の声が胸声成分のやや強い出し方でした。
その分が♭に聞こえる要素です。
ハミングをやってピッチを高めに意識して、そこから母音にして、母音のピッチ響きの質を決め、やりなおしました。

慣れていないと、中途半端な出し方に感じるかもしれませんが、最初の出し方は、たとえばバイオリンで云えば
弓の当て方が強過ぎるのです。
声も同じです。柔らかさと強さのバランスを探して下さい。
それは単に強さだけではなく、フレーズの入りのピッチの感覚自体も、響き方に影響するでしょう。

曲は中田喜直の「霧と話した」から。
モチーフの歌い方は、メロディに合った声で淡々と歌い、さびになると激しく歌う、という譜面に忠実なものでした。

表現を声質の扱いとして考えてみてください。更に良い演奏になると思います。
たとえば、モチーフのメロディにPと指示してあっても、単に声の強弱と捉えないで、もっと響きの集まったレガートに歌おうとすることです。
単に声を弱めるだけだと、声質は息が混ざった声になるので、レガートに丁寧に歌えば、Pの表現になるでしょう。

CnadideのGlitter and be gay
終始テンションの高い歌で、彼女の高音の資質が良く感じられる歌でした。
出だしのブルース風のメロディは、♭にならないで高めのピッチでノンビブラートでレガートに歌って下さい。
リズミカルな所も、ピッチに気を付けて下さい。

高音は、基本的に張り過ぎだと思います。
下顎で頑張るのは胸声になり易いからで、声は安定しますが、ピッチが低目に聞こえてしまいます。
高音のピッチの正確さは命に等しいですから、下顎で下に喉を降ろし過ぎないように、上あごから上で歌うように開発して下さい。
なるべく口を開け過ぎないで、発声することです。

必然的に声を張り過ぎないか、声が出し辛いから結果的に鼻腔の通りを開発するか?どちらかになると思います。