弾き語りをすると自分が自然に歌ってみたいことを確認できることが面白く、このところ弾ける範囲のレパートリーを弾き語りする練習にはまっている。
今回は意図的に考えてやってみたわけではなく、偶然の産物。ピアノが下手で、弾きにくい箇所では自然にゆっくりになったりしているが、そのことから思いついたのだった。

ピアノ伴奏(独奏も)でありがちなのは、音楽の変化、すなわちリズム表現の変化が音符に表現されていない限り、気がつけば同じテンポ感でずっと弾き続けてしまうことになる。
つまり、アクセルを踏みっぱなし、あるいはブレーキを踏まないでそのまま目的地に到着、みたいな感じ。

同じテンポを延々と続けることで表現されるグルーブ感が心地よい音楽はクラシックジャンルにもあるが、すべてがそういうものではないだろう。
自然な緩急が表現されているから、聞いているものはリラックスできて耳が飽きないということが多い。
グルーブ感の心地良さであれば、バロックが多いだろう。

例えば歌の伴奏であれば、当然歌が表現している時間軸に沿った感情の高低は、伴奏形が一つのパターンの繰り返しならば、その感情の高低に寄り添った緩急があるはずである。