この曲を勉強してますが、改めてピエール・ベルナックの演奏の素晴らしさに注目しました。
ベルナックは年がモラーヌのちょうど一回り上で、プーランクと同年齢。
そのせいか?良い意味で演奏スタイルに19世紀的な雰囲気が感じられます。
つまりフォーレの時代の雰囲気です。
立派な装丁の旧い書物のページをめくっていくとインクの匂いやカビの生えた紙の匂いがするような感じでしょうか、、、。
モラーヌの演奏もとても美しいのですが、ちょっと爽やかで健康的に過ぎる感じ。
この曲はもっと秘密めいた静けさのようなものがあった方が良いと思うのです。
当たり前ですが、フランス語と言うことと詩を完全に理解できていないとこういう演奏は出来ないでしょう。
とても真似できるものではありません。
と言うか、真似るものではないでしょう。
しかし、だからといって音楽の雰囲気だけで譜読みして終わり、とするような楽曲ではないでしょう。
どれだけ作品の持つ深い味わいに近づけるか?
やりがいのある作品です。