山中信試演会2021/07/25

先日の試演会の自分の演奏を聴く前に、自分の中ではささやかな挑戦が達成出来たことが喜ばしかった。
だが、録画を聞いてみると、特に1番目のデュパルクの「ロズモンドの館」が様になってないな、とがっかりした。
「遺言」はまあまあだったと思われた。
それでしばしがっかりして、日を置いて他の5曲のデュパルクを聞いてみて、完ぺきには行かなかったが、ほぼ想定したレベルには達していたと思われた。
自分で良いと思った「フローレンスのセレナーデ」がもっと弱声でレガートに歌えていれば、ロマンティックで良かったと思った。
自分で良いつもりは、やはりだめだな。

フィディレは、以前に出来なかったことができるようになった進歩は感じられたが、まだ物足りない、
もう一回やりたいと思った。
順番は違うが、実は初めて本番で歌った「旅への誘い」はまあまあの出来で、モラーヌ先生の影響の濃さを感じられた。
つまり高い声をあまり張らないのである。
この曲はドラマティックなようでいて、実はもっと詩的な内省的なものであることを、モラーヌ先生ほど表現している男性歌手はいないだろう。みな声が立派過ぎるのである。
最後の「悲しい歌」も同じく、進歩できたと思えたが、最後の楽節で先を急いでしまったことが悔やまれた。
つまりブレスが短くなってしまい、フレーズ感が短くなってしまった。

さて、後半のフォーレは「月の光」今まで本番にかけた中で、一番狙った歌声で歌えたと思えた。
「憂愁」もう少し自分の歌のテンポを大事にすべきであった。
「牢獄」は自分流にもらーぬ先生を解釈して歌えたという意味で、得点は高い。
前半と後半の歌声の表現の違いを明快に出せたと思えた。

「5つのヴェニスの歌曲」自分なりに一番出来が良かったと思えたのが4曲目の「クリメーヌに」である。
中間部の音楽が盛り上がる高音発声は、自分なりに良い出来であったし、全体に自分のテンポで歌えたと思った。
1曲目は想定内、2曲目「静けさに」は出だしの声は、勉強の成果を出せたが、全体にブレスが思った通りに入らないかったのが、おそらく伴奏とのアンサンブルの煮詰めが甘かったのだと思う。
3曲目「グリーン」も想定内。
5曲目の「それはものうい恍惚」は、これも難しかった出だしは良い声で始められた点が成功。
残念だったのが、後半の歌声に充実できなかった点、
これも、伴奏とのテンポの煮詰めが甘かったか?

なかなか思い通りには行かないものだが、自分なりに勉強した点がにおいて結果を得ることができてという意味で成功だったと思う。

8月中には、録画したものをアクセス限定で配信したいと思っている。
出来次第、こちらにパスワード付きでページをアップしたい。