
youtubeで海外の歌手たちの歌曲を聴くと、いわゆる声楽家としての素晴らしい歌声を披露されている方がたくさんいます。
私としては、声も良いし技術的に高いレベルであるのは良く判るのですが、何か無個性で興味をそそられません。
特に私と同じバリトンで東洋系の声楽家の声を聴くと、たとえばそれが韓国人であるとか中国人であるとか、もちろん日本人にしても「北欧系の背の高いかっこいい男の声」です。
何かそういう決まり事でもあるのでしょうか?
声楽の歌声はある程度までマネできますが、そっくりになるには体つきが同じようでなければなりません。
私が考える歌曲は本来素朴に歌われる歌の姿と声そして表現が揃ってあることが大事です。
怖い様相のこけおどしの大声量などは、金稼ぎの芸人に過ぎません。
以前に有名な声楽コンクールの審査員を一回だけやったことがあります。
結果を開いてみると、驚くことに歌の巧拙ではなく声量のある歌手が上位に行くよう他の審査員は点数をつけていました。
それも高校生の部でです。
恐らくあの審査員たちは、みな声量が無かったのでしょう。
コンプレックスの裏返しではないか?
そんな風に感じました。
審査員の審査はとても大事です。
なぜなら、どのような声楽家が育っていくか?を選んでいく大事な仕事だからです。
声楽は芸術表現です。
芸術って何か?
少しは考えてもらいたいものです。