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このCDは自分が持っている、この組み合わせとしては唯一です。
いかに、不勉強か。。(苦笑)
いや、冗談ですが、この1枚あれば、後は要らないってくらい、幅が広い選曲だと思います。
アポリネールの「動物小詩集」は、本当にこの2人でなければ出来ないってくらい、
素晴らしい演奏であり、録音だと思います。
逆にいえば二人の録音がなかったら、この歌曲の解釈はほとんど判らなかったくらい、です。我々には解釈のもっとも難しい歌曲集です。
特に「イルカ」は、書いてある音楽と、演奏される音楽の大きな隔たりが興味深い。
どう考えても、カンカン踊りの音楽なのに、歌われる音楽は、とてもポエティックであり、
イルカの可愛らしさと、詩人の切なさの両方がうま~く演奏に表現されていますよ。
他の曲はもう言うまでもありません。
このCDで一番良く分からない演奏が実は「カリグラム」でした。
ベルナックの歌は、歌いあげるというよりは、語るに近いものですが、
ちとやり過ぎ・・という気がします。
その観点からみると、どうもこの録音が晩年で、高音が出しづらくなっているのではないか?と思いました。
この曲集は、美しく歌う、という観点が大切な気がしますが、どうでしょう?