今日は某所にて合唱の演奏会を聴いてきました。
知り合いが指揮したルネサンスのシャンソンの演奏がとても素晴らしくて、感激しました。
一方、失礼ながら他の合唱団が演奏した現代邦人作品には、私の心に残るものがありませんでした。
合唱団員が喜んで歌えるものを作るという根本があって、作曲者の意図を作品に反映させている傾向が一部の現代邦人作曲家による作品に多く見られる傾向である。
つまり、合唱団員に好まれるものを書いている。
一方、ルネサンスの合唱作品は、大勢で歌うと面白い効果があるという、あらかじめ合唱というスタイルを考慮した製作意図があって作られている傾向が強い。
つまり作品としての独立性が高く、演奏家の好みに合わせて書いているわけではない。
芸術作品なのか?商業作品なのか?
商業作品が悪いということを言いたいわけではなく、私は芸術作品を好むということです。
アマチュアとプロの違いということを、ここで考えてみれば、楽譜が売れるものを書ける人がプロ。
楽譜は売れないが、作者が自分の意図に忠実に書く人はアマ。
芸術家とは、昔からアマチュアだったのではないでしょうか?
そのアマチュアを養ってあげよう、という高い徳と経済力と審美眼を持ったパトロンが、社会的に存在できた時代。
それが西欧のクラシック音楽を育てたのではないでしょうか?