アトリエムジカCでは、当初から発表会もひとつの訓練の場である、という考えを以て毎年2回以上の発表会や試演会を行ってきました。
これは、文字通り発表であり試演であるわけです。
発表や試演という以上は、練習を積み重ねて訓練したその結果を公に、あるいは内輪で発表するコンサートなのです。
ですからこちらに来て発表会に出るということは、こちらのレッスンを受けて指導者と切磋琢磨してその成果を出す場であるということです。
恐らく音大を出た方にとってはごく当たり前のことと思っておられるでしょうが、アマチュアの方の一部には考えが及んでいない方もいらっしゃるのではないか?と思ったこともあり、改めてここに書くことにしました。
アマチュアアマチュアと馬鹿にするな!と思われるのも片腹痛いので、敢えて今までこのことを細かく言ったり書いたりはしませんでした。
つまり良識があれば理解できるはずのことだと思いますので。
しかしながら、このところ疑問に思うことが積み重なったので、敢えてブログに書いたしだいです。
まず、発表会や試演会に出るということは、レッスンをきちっと一定数受けて、その中で曲を一緒に決めて、お互いの合意の上の選曲で発表会に臨むことです。
生徒が曲を決める場合もありますが、その場合こそレッスンを納得が行くまで受けてほしいのです。
まして曲を決めてレッスンに出さないで私に聴かせない、ということはふつうは考えられない事なのです。
勿論アマチュアですから、それほどレベルの高い無理なことを要求するつもりはありません。
しかしソルフェージュと言って楽譜に書いてある音楽を成立させる、リズム、メロディ、ハーモニーの3要素をきちっと歌声で伝えられる能力については最低限の力を身に着けてもらうべく指導しております。
アマチュアの特に初心者レベルの方は(経験年数の多さではなくスキルレベルのことです)リズム感があるかどうかという自己判断も出来ない場合があるし、音程の良し悪しの判断もおぼつかない方もいるのです。
それは私に大きな責任が伴うことです。
なぜなら、私が指導するAさんやBさんは、私が教えた結果を発表していると聴衆は考えるからです。
つまり、ソルフェージュレベルできちっと歌えていない演奏をすると私の指導責任を問われるのです。
かつて私の名前をプロフィルに指導者として記入し、他の主催するコンサートに出て歌を披露した方がいました。
偶然その聴衆として私の知り合いの楽理の先生が聞いていて、私にその演奏の巧拙について伝わってきた。その稚拙さについてでした。
音楽の演奏などで人の命に別状はないかもしれないが、こちらとしては穴があったら入りたい気分でした。
仮にも私のところにレッスンに来て私の主催する発表会や試演会に出る希望があるのであれば、必ず私のレッスンを一定数受け、曲を私と一緒に決めて確認をして、
その上で各会に出ていただきたい。
当たり前のことなのですが、音楽教室というのはそういう場所なのです。
クラシックカラオケ大会の主催団体ではない、ということです。