SY

フォーレの「夕べ」「一番優しい道」「ゆりかご」「月の光」
讃美歌を2曲。
発声練習の声は良い調子でした。
声のコントロールも良く出来ているようで、当面のレパートリーで声のディテールについて問題を感じる事はほとんどない状態にまでなりました。

フランス語の歌曲を歌う場合は、現状ではフランス語の発音と、読む流れをどれだけ身に付けられるか?
という一点に絞られます。
そのことは、歌う時に歌う行為に安心して集中出来ますし、本番になって緊張した時こそ、自身を持って歌うことが出来る理由になります。
また、彼女の場合ソルフェージュ力においては、まったく問題ないので、残るは歌詞発音と朗読の練習のみと言ってよいでしょう。

歌詞を覚えず、見ながら読んで良いのですが、見にくい場合は拡大コピーして大きなもので見て、楽に読めることを条件にしてください。
楽に読める大きさのフォントで、歌詞をプリントアウトしてください。

発音記号を読む場合、注目すべきなのは、母音の数です。
例えば・・・

Voici que les jardin de la nuit vont fleurir

これは、voi-ci-que-les-jar-din-de-la-nui-von-fleu-rir
12音節(母音が12個)あります。
これを、音節を均等に読む感じでゆっくり読んで下さい。

ヴォワーシークーレージャr-ダ~-ドゥーラーニュイーヴォ~フレーリーr

この書き方は、語尾の子音だけはローマ字にしたことと、鼻母音を~で表わしました。

片仮名の方が読みやすければ、このように書いて大きなフォントにしてプリントアウトしてください。

要するにとにかく素早くなるべく短時間でスラスラと読めるための方策を取ることが先決だと思います。

賛美歌ですが、音楽のフレーズ単位と、言葉の分節は、大概が一致していますので、細かいリズムが判った上で、
なるべく、フレーズで一気に歌うことを考えて練習されてください。

AC

10月のジョイントコンサート、11月の賛助出演の二重唱、いずれも発声の課題を感じたので、
発声練習に少し時間をかけました。
低音発声の仕方が、全体の発声に影響があると思えました。

まず基準点は大体が1点Eですが、ここから下の声を出す時に、いわゆる地声と呼ばれる太いしっかりした出し方を選びます。
その声の出し方、喉の状態に慣れたら、ハミングにして練習をします。
なるべく高音まで上がれるだけ上がって(2点Fまでが限度)後、その状態から母音に変換する発声を
1点E以下の低音域でやります(ンガー)。
ンガーが上手く出来たら、その母音で低音から5度スケールで上がって行きます。

ここから先が人に寄りますが、そのまま放っておいても、自然に上の声区にミックスして
行ける人もいますし、駄目な人もいます。

彼女の場合は、これが自然にミックスするので苦労がありません。
ただ、声の出し始めのちょっとした意識で、変わってしまう可能性がまだ残っているのでしょう。
特に声が温まらないと、この傾向はありますので、今後は自身の声の切り替わりに関しては敏感になるよう、努力されてください。

自分に関して言うと、声が温まらないうちは、多少のことは気にしないで、胸に落とすように声を出すことも
効果があると思います。そうすることで、声帯が慣れてきて、自然に良いミックス状態が感覚的につかめるのです。

今回、上記の発声をして良い声になったので、改めて11月のジョイントで歌ったバッハの二重唱の
低音パートを練習してみましたが、好結果が出せました。
息漏れがないため、ブレスが良く持ちます。

ミニヨンでも、上記の発声を確認しながら進めました。
ところどころ、特に2点C~Fの間くらい、少し開いた感じで共鳴の出る響きが出せそうです。
声の響きのポイントをもっと奥に感じて見ても良さそうです。
もちろん、喉ではなく軟口蓋辺りということです。
口の開け方を使って、この軟口蓋と喉のと緊張関係を使って、一種の響きの部屋のようなものを感じて下さい。
場所を

中低音域の声は、やはり下の声区を充分使って、たっぷりとした滑らかで息漏れのない声を充分に出して下さい。

武満徹「翼」ひととおり練習しました。
やや音域が低いですが、今日の発声を大切に、良い声で歌うことに集中されて下さい。
この曲では、特に低音の声にこだわってほしいと思います。